誇りを持って名付けた「みんなのスタジアム」

――「鎌倉みんなのスタジアム」プロジェクトとして実施したクラウドファンディングでは目標額の3,000万円超を達成しました。成功の要因は?

クラブが成し遂げたいビジョンや想いを率直にぶつけることができ、そして地域の方々が課題だと思ってたことと重なったからではないでしょうか。

もちろん、成功のために必要なテクニカルなこともたくさんやりましたけど、そういう小細工よりも根本の部分が多くの人たちの心を動かすことにつながったのではないかと思います。

――「みんなのスタジアム」という名称も人々を引き付けたのはないかと個人的に思っています。どういった想いでこの名にしたのですか?

“みんなの”という部分と“スタジアム”という部分の2つに分けられるのではないかと思いますが、前者の“みんなの”については、やはりこのクラファンという手法もそうですが、地域の方々やビジョンに共鳴してくださる方々など、多くの同士たちと一緒に良い「場」を創っていきたいという想いがありました。

また、実際には観客席なども小規模な仮設なものになるので、実際には「グラウンド」と呼んだほうが正しいのかも知れませんが、やはりどんなカテゴリーであっても観る人がいてこそのスポーツだと思うんです。

その点、DIYレベルかもしれませんが、僕たちは誇りを持って「スタジアム」と名付け、ワクワクする、するスポーツ、観るスポーツの環境を実現したいと思っています。

――完成予定は今年の秋です。グラウンドができることはクラブにとってやはり大きいです?

とても大きなことかと思います。クラブが固定の場所で練習できることは、チーム力強化や、スタッフの負荷削減においてもものすごく効力があります。

それに加えて一番大きいのは、地域の方々との接点が持てることです。試合を観てもらうことのみならず、練習や子どもたちのスクールなど、本当に多くのコンタクトポイントができるでしょう。

「場」があるというだけで、どなたかが、ただフラッと訪れる、なんてことも起きると思います。物理的な場があるということは想像以上に大きなことだと思います。Jリーグクラブクラスでも自前のグラウンドを持つことはなかなか難しいことではないでしょうか。