トップチーム昇格を果たすも、低身長を理由に湘南ベルマーレへ期限付き移籍を強いられた。だがここで出会った曺貴裁(チョウ・ギジェ)監督指導の下、運動量を強化した。

インテリジェンスの高さと、スプリントの量と質も向上。身長に頼らないプレースタイルを身に着け、柏復帰後もコンスタントに活躍した。

2019年に期限付き移籍で湘南へ復帰し、2020年には同クラブへ完全移籍。

2021年には恩師曺監督が指揮を執る京都サンガF.C.へ移籍し、2022年から柏時代に指導を受けた下平隆宏監督率いる大分へ完全移籍した。

判断の良さ、巧みなオフザボール、そして効率化された運動量

中川の強みは圧倒的な運動量に基づいた平均走行距離の長さと量と質を担保したスプリントにある。

決して無駄走りをせず、さまざまな局面に合わせて強度や速度を考えながらジョギング、ランニング、スプリントを効果的に使い分けている。

さらにいえば、攻守の切り替えに素早く対応できる賢さも光る。

先を読みながらポジショニングを調整し、敵と味方の位置を把握しながら相手の嫌な位置へと顔を出す。

トランジションが切り替わった瞬間、「なぜそこにいる!?」といったようなポジショニングとオフザボールの動き出しは、柏のパスサッカーで鍛えた賜物だろう。