1位 リオネル・メッシ

歴史書はメッシを賞賛するだろうが、書物には限界がある。

20年後、若いサッカーファンたちはその輝きで世界を驚かせ、数々の記録を打ち破り、時代を支配した救世主のような人物について読むだろう。だが、映像を見ることで、初めて自分たちが逃したものを理解するはずだ。

彼の得点数はその美しさに比べると見劣りする。独走シュート、曲げたフリーキック、小粋なループシュート、ミサイルような弾丸シュートなど…。月間ベストゴール程度なら彼のトップゴール20にも入らないかもしれない。

いまやほとんどの人が彼の物語を知っている。

成長ホルモン欠乏症のための高価な薬が、彼を故郷ロサリオからバルセロナへと導き、2004年のデビューから輝かしい時代が始まった。世界最高のトップ3には10年間、トップ2には9年間選出されている。

頂点に立つことと、そこにとどまり続けることはまったく別だ。メッシが毎週のようには魅せてはくれなかった世界を知らない20代のファンもいる。

メッシは進化によってのみ、そのレベルを維持してきた。ゴリゴリのドリブラーは、今や成熟したプレーメーカーとなり、プレーの指揮しながら、ファイナルサードでは決定的なプレーを見せる。30代になったメッシほど、プレーメイク、ドリブル、得点力のバランスがとれた選手は存在しない。

ハビエル・マスケラーノが言ったように、メッシは3人の選手をひとりにしたような存在だ。彼のことを史上最高のゴールゲッターのひとりであり、最高のパサーでもあると主張できる。また、その主張を裏付ける証拠はいくらでもある。

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評論家、ファン、ライターたちは、彼の偉大さを言葉や比喩で表現しようとするだろう。いま読んでいる記事と同じように、それらはすべて失敗するはずだ。我々にできるのは、ジョゼップ・グアルディオラのこの言葉に耳を傾けること。

「彼について書くな。説明しようとするな。ただ彼を見ることだ」。

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