宿敵明治との奇妙な縁

関東1部リーグデビュー戦は当時の大学サッカー界で最強と称された明治大が対戦相手だった。当時最終学年のDF常本佳吾(スイス1部セルヴェット)を筆頭に、12選手がJリーグ内定を勝ち取った世代を有する強豪と激突して山内は衝撃を受けた。そしてときを経て大学最後の関東1部リーグ戦の相手も明治大との一戦だった。

――関東1部のレベルは非常に高いですよね。

はじめはリーグ戦が4月に行われる予定でしたが、コロナによって夏の開幕になり、僕らは7月末ぐらいに初めて明治大学さんと試合をしました。そのときの明治さんは関東1部を優勝した大学で、4、5冠した次の代でした。

めっちゃ強かった明治さんと初めて試合をしたときに、大学サッカーをちょっとナメていたというか、こんなにレベルが高いのかというか…。「みんなこういうところでやっているんだ」というところから始まりました。

1年目は7月開幕で年内までに全試合を終わらせる日程だったので。とにかく来る試合、来る試合をこなすしかなかった。その開幕(明治大)戦は1年の自分にとって1番衝撃でした。

明治大時代の常本佳吾

――衝撃を受けたのは、プレースピードと強度の部分ですか。

はい。1番初めに明治大学さんとやれたことは、自分にとってすごく大きかったと思います。全然関係ないですけど、1年の初戦が明治さんで、4年の最後のリーグ戦の相手も明治さんと試合ができました。なにか縁みたいなものはあるのかもしれません。

――最後の明治大戦は1-0で勝ちましたね。最初に衝撃を受けたチームを倒す。漫画みたいですね。

それが僕の明治大学さんに勝った初めての試合でした。筑波としては去年新人戦では明治大学さんに勝てたんですけど、自分が試合に出ているときに明治さんに勝ったことがなかった。そこで勝ったことは特別というか、そういう感情はありました。

そういうストーリーというか、そういうものがあったのかなと終わってから思いました(笑)。

――インカレでも明治大と対戦する可能性がありますね。

そうですね。準決勝かな。トーナメントは僕も目の前の試合のところしか見てないので分からないんですけど、また彼らと試合ができたら…。

どこも強いのでどこが来るか分からないですけど、自分たちも勝って、明治大学さんも勝ってまた試合がしたいです。(小学校時代同じチームだった)太田龍之介選手がいる特別な相手でもありますし。