インドネシアに「伝説の勝利」をもたらす
そしてこのU23アジアカップではグループステージの第2節でインドネシア対オーストラリアの試合を任されており、ここではあの「42年ぶりの伝説勝利」を演出した。
前半にオーストラリアへPKを与えたものの、それをインドネシアがセーブ。その後インドネシアがセットプレーで先制点を決め、1-0で試合が終了した。
これはインドネシアの全カテゴリにおいてオーストラリア相手の「42年ぶりの勝利」で、1981年以来となる歴史的なものだった。
ただ、実はそれまでは「インドネシアとは相性が悪い審判」だと言われていたという歴史も。
その原因は2022年に行なわれたSEAゲームズ(東南アジア競技大会)での試合。インドネシア対ベトナムを捌いたマジド・アル・シャムラーニは、前半20分にベトナム側のラフタックルに対してカードを出さなかったという。それを食らったインドネシア代表の選手はプレーが不可能になってしまった。
そのためアル・シャムラーニ主審のインスタグラムにはインドネシアサポーターの荒らし行為が行なわれ、最終的にアカウントをロックすることになったのだ。
試合前にはインドネシア側のメディアからアル・シャムラーニ主審の歴史がネガティブに伝えられていたが、今回の結果でその評価は完全に覆ることになったはずだ。
クリスティアーノ・ロナウドとの確執
マジド・アル・シャムラーニが主に活動しているサウジアラビアリーグといえば、クリスティアーノ・ロナウド。
しかし、クリスティアーノ・ロナウドとマジド・アル・シャムラーニの間には非常に有名な事件があった。それは2023年12月9日、アル・ナスル対アル・リヤドの試合だ。
クリスティアーノ・ロナウドが放ったシュートがアル・リヤドのディフェンダーの手に当たったように見えたが…アル・シャムラーニ主審はVARの判定の末にPKを認めなかったのだ。
もちろんクリスティアーノ・ロナウドはその判定に激怒し、アル・シャムラーニ主審に詰め寄っていた。ちなみにそれ以降彼はアル・ナスルの試合を担当していない。
U23アジアカップの日本代表対韓国代表は22日夜にキックオフ。
グループ首位になれば決勝トーナメント1回戦の相手はインドネシアとなるため、日本としてはなんとしても勝ちたいところだ。試合は『DAZN』で配信される。