この敗戦を糧に
この日先発したJ2ファジアーノ岡山内定のMF藤井海和主将(かいと、4年、千葉・流通経済大柏高)は「自分も含め誰一人としていいプレーができていなかったことがいまの自分たちの現実です。どこかで自分たちの甘さというか、『勝てるだろう』という隙がチームにあると思いました。その中で決めきれずに1失点を決められて、焦って2点目も取られる典型的な負け方をしました。その現実を受け止めることが1番大事だと思います」とほぞを噛んだ。
数多くのJリーグクラブから注目を受ける同大は、これまで150人以上のプロ選手を輩出してきた。指揮官は「いまのレベルでは、彼らはプロで活躍できない。こう僕に言われて彼らはどう捉えるか。OBの多くがプロで活躍している。精神面も含めて成長が必要です」とより高い水準を求めた。
イレブンもこのままでは終われない。中野監督のゲキを真摯に受け止めて、よりたくましく、諦めない強い精神を持って戦う流経らしさを選手たちは抱いている。
藤井主将が「自分の武器であるボール奪取を評価していただいて、(岡山に)スカウトしていただいたのでそこを伸ばすべきだと思います。それにプラスして攻撃の部分でも違いを出せる選手になれたらいい選手になれるのかなと思っています。もっとレベルの高い選手になって、流経のキャプテンとしてふさわしい選手になれるように頑張りたいです」と成長を誓えば、
「まずは浦和へ行く前にこのチームでインカレに出場できるリーグ順位に入りたいです。総理大臣杯で負けてしまったのはふがいない自分たちの責任ですけど、インカレに出場して応援しに来てくれる仲間、流経に関わるすべての方々のために全力を尽くしたいです。インカレで優勝することによって成長できると思うので、一つ結果を残して浦和に行きたいです」と根本。
現在関東大学1部で勝点15で12チーム中9位と苦しんでいるが、出場圏内の6位日本大との勝点は3点差につけている。藤井主将は「インカレに出られなかったら残り9試合、インカレに出れたとしてもマックス14試合で自分の流経の生活が終わるので、『何かをもたらしたい』が1番の思いです。きょうの結果から見ても、まだ泥しか塗ってない。泥じゃなくて栄光を置いていけるような選手、チームになっていきたいです」と闘志を燃やした。
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