サポーターに落ち着けと促す川島

追加点に熱狂する磐田サポーターは「川島!」とコールを送った。しかし当の本人は‘‘落ち着け‘‘と言わんばかりに両手のひらをサポーターに向けた。

「自分たちが描いたプラン通りに進む試合はほとんどない。その中でどのように対応できるかが大事だと思います。ただプラン通りにやるのではなくて、何かが起こったときに自分たちで対応していく力が必要です」と、いくつもの死闘を経験してきたベテランにとって勝負はここからだった。

試合は前半30分を過ぎたあたりから徐々に柏がボールを保持する展開へと変わっていた。後半もその状況は続き、磐田は守備に奮闘。足をつり始める選手も出てくる中で、川島はシュートストップでチームを引き締めた。疲労困ぱいの仲間たちも守護神のプレーに応えるように身体を投げ出してゴールを守りきった。

試合はそのまま2-0で終了し、磐田はリーグ戦3試合ぶりの勝利を掴み取った。チーム最年長の41歳は表情を緩め、笑顔で仲間たちとハイタッチを交わして喜んだ。

試合終了後にひときわ喜びを見せたGK川島永嗣(中央)

しかし試合終了後のミックスゾーンでは、守護神は再び戦いの顔に戻っていた。

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「結果がすべてだと思いますし、まだまだ改善できるところが自分たちにはある。次の試合に向けて気を緩めずにやっていきたいと思います」と次節(vsアビスパ福岡、21日午後7時ホーム・ヤマハスタジアム)を見据えていた。

(取材・文 浅野凜太郎)

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