2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻。

開始から2年半以上が経過したが収束の気配は見えず、ウクライナ東部を中心に今日も戦闘が続いている。

ウクライナ侵攻を受け、サッカー界でもロシアに対する制裁が行われ、国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)はともに主催大会への参加停止を課している。

一方で、ロシアでサッカーは人気スポーツということもあり、国内では通常通りリーグ戦やカップ戦が開催。最上位のプレミアリーグでは現在、ゼニト・サンクトペテルブルクが6連覇中だ。

こちらは先月行われたCSKAモスクワ対ゼニトのハイライト。観客は22,851人だがゼニトのホームゲームでは5万人近く入ることもある。

また、ナショナルチームのロシア代表はというと、こちらも活動を継続している。今年2024年の試合スケジュールは以下の通り。

サッカーロシア代表 2024年試合日程・結果

■3月21日
親善試合 セルビア戦(4-0勝利)
@ロシア・モスクワ

■3月25日
親善試合 パラグアイ戦(コンサート会場銃乱射事件により中止)
@ロシア・モスクワ

■6月7日
親善試合 ベラルーシ戦(4-0勝利)
@ベラルーシ・ミンスク

■9月5日
LPバンクカップ ベトナム戦(3-0勝利)
@ベトナム・ハノイ

■9月7日
LPバンクカップ タイ戦(台風のため中止)
@ベトナム・ハノイ

主要国際大会には参加できないロシアだが、試合が行えないわけではなく、代表ウィークには関係の悪くない国を中心に親善試合が組まれることが多い。

直近のベトナム戦では、ダレル・クジャエフ、オウンゴール、タメルラン・ムサエフのゴールで3-0の勝利を収めている。チームを率いるのはレジェンドのヴァレリー・カルピン監督。

今月は試合がなかったものの、モスクワ近郊のノヴォゴルスクでトレーニングキャンプを実施。南野拓実のモナコでのチームメイトであるアレクサンドル・ゴロヴィンも招集された。

そんなロシア代表、最新のFIFAランキングでも「34位」と意外な位置にいる。前後の5チームはこんな感じ(括弧内はポイント)。

29位(1526.53) ウェールズ
30位(1525.08) ポーランド
31位(1515.64) エジプト
32位(1511.06) ハンガリー
33位(1509.12) コートジボワール
34位(1508.73) ロシア
35位(1505.08) セルビア
36位(1504.86) チュニジア
37位(1502.55) パナマ
38位(1502.31) カナダ
39位(1498.02) ナイジェリア

周囲にはワールドカップで目にするような国がズラリ。しかもロシアは、ウクライナ侵攻前の2021年末時点でのランキングも実は同じ34位だった。

なぜこういうことが起きているのかというと、FIFAランキングは現在の方式がスタートした2018年6月時点で順位に応じたベースのポイントが与えられ、そこから国際Aマッチの試合結果に応じて加算または減算がなされている。

よって、ロシアはワールドカップやEUROなどの大会でポイントを大きく加算することはできないが、国際Aマッチ自体は開催できること、さらに勝利することが多いため逆に大きく下がることもない。

2022年からの2年間はあまり試合を行えなかったことから一時39位まで落ちたものの、現在は元の順位に戻っている格好だ。

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少し前ならゼニトやアーセナルなどで活躍したアンドレイ・アルシャヴィン、現在もゴロヴィンのような名選手を擁しているロシア代表。

彼らの姿が再び大舞台で観られる日は果たしていつになるのだろうか。

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