世界で誰もが聞いたことがあるビッグな選手に

昨季は背番号10を身にまとって千葉のJ1復帰に向けて破竹の活躍を見せた小森は、2シーズン苦楽を共にした小林慶行(よしゆき)監督から移籍前に熱い言葉をかけられた。

「『お前ならやれる。もっと、もっとビッグな選手になってこい』という言葉をかけていただきました。本当にうれしく思いましたし、ビッグな選手になって恩返しできればと思いました」と胸中を明かした。

小森に熱い言葉をかけた小林監督

昨季は最終節でJ1昇格プレーオフをかけたモンテディオ山形との決戦にチームは破れ、小森は人目をはばからずに大粒の涙を流しながら山形に駆けつけたサポーターにあいさつをした。言葉数は少ないが、古巣千葉を思う気持ちは形容しがたいほどに熱い。

自身の力でJ1復帰を果たせなかったが、「小さいころのプロになりたいという夢をジェフで叶えられて、そこでやっていく上でもっとステップアップしたいという思いになりました」と欧州挑戦の決意が次第に固まったという。

小森が背負ったエースナンバーはMF横山暁之が引き継いだ。昨季はリーグ戦33試合5ゴール4アシストとチャンスメイカーとして活躍し、小森とともにチームの攻撃をけん引した。エースナンバーを継承した仲間への信頼は厚い。

「ジェフの10番をつけるという意味で、結果で証明してほしいです。J1昇格に導くような選手になってほしいです」と元同僚に思いを託した。

小林監督にかけられた『ビッグな選手』を会見中何度も口にした小森。恩師から受けた言葉を「世界で誰もが聞いたことのある選手」と受け止め、新天地でゴールを量産する決意を見せた。

昨季J2千葉で得点王に輝いた小森(撮影・浅野凜太郎)

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背番号は41。偶然にも千葉で最初に背負った番号となった。千葉で大活躍した点取り屋が、世界に名を残すビッグな選手となる伝説の第2幕がいまベルギーで始まろうとしている。

(取材・文 高橋アオ)

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