Qolyアンバサダーのコラムニスト、中坊コラムの中坊氏によるコラムをお届けします。

ACL改革による高額賞金を受給

AFCにより、今季2024-25シーズンからアジアのクラブ大会は大改革が行われ、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)、AFCチャレンジリーグ(ACGL)と3つの階層に分かれた。

その改革の中で賞金額も従来より大幅にアップしたため、リーグステージが終了しJリーグの4クラブがノックアウトステージに進出した現時点での獲得した賞金額をまとめた。

日本からは2023シーズンの成績をもとに、ACLEにJ1リーグ優勝のヴィッセル神戸と同2位の横浜F・マリノス、天皇杯優勝の川崎フロンターレの3チーム、ACL2にJ1リーグ3位のサンフレッチェ広島が参加している。現時点の賞金額は以下の通り。

日本4クラブの賞金額(2025年2月末時点)

横浜FM:2.40億円
川崎:2.25億円
神戸:2.09億円
広島:1.17億円

計算の前提

・1ドル150円計算
・山東泰山戦の勝利分と補助金は全クラブ取消
・神戸は山東泰山戦での罰金額1万ドル込み

ACLE

1次リーグ参加:80万ドル
ベスト16:20万ドル
パフォーマンスボーナス:10万ドル※1

ACL2

1次リーグ参加:30万ドル
ベスト16:8万ドル
ベスト8:16万ドル
パフォーマンスボーナス:5万ドル※1
:5万ドル※2

※1 リーグステージではパフォーマンスボーナスとして1勝につきACLEでは10万ドル、ACL2では5万ドルが支給
(2/21、16:00修正:予選ステージのみアウェー遠征費の補助金(travel subsidy)としてアウェー1試合につき5万ドルが支給されるが、リーグステージでは支給されないため計算および金額を修正しました)

計算式

横浜FM:80万ドル+10万ドル×6勝+20万ドル=160万ドル=2億4,000万円

川崎:80万ドル+10万ドル×5勝+20万ドル=150万ドル=2億2,500万円

神戸:80万ドル+10万ドル×4勝+20万ドル-罰金1万ドル=139万ドル=2億850万円

広島:30万ドル+5万ドル×5勝+8万ドル+16万ドル=78万ドル=1億1,700万円

Jリーグの優勝賞金およびYBCルヴァンカップや天皇杯優勝の賞金と比しても、かなり高額の賞金を既に日本の4クラブは受給できている形だ。

一方、最終節の蔚山HDvs山東泰山の直前で、なんと山東泰山が撤退を表明。大会規定により山東泰山の試合結果が全て無効となることとなり、その結果、日本の神戸と韓国の浦項スティーラースがそれぞれ順位降格。浦項に至ってはリーグステージ敗退という悪影響を被るさすがAFCというべき裁定だ。

大会規定に基づくとはいえ、山東が大会から退場するだけではなく、山東の全試合が無効となるため順位変動が行われて、結果的に山東と同じ中国のクラブ、上海海港がリーグステージ敗退からノックアウトステージ進出という理不尽な大逆転の裁定が下った。

また、試合結果が全て無効となるためパフォーマンスボーナスも川崎と神戸は10万ドルずつ減少。神戸からすれば山東戦でのとばっちりとなった罰金額1万ドルを盗られた上に、10万ドルも没収という納得しがたい決定だ。

これに対しては当然AFCに抗議を行ったうえで、最終的には「最低の運営組織、AFCだから」と割り切るしかない。AFCの問題は今回に限った話ではないからだ。

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3月からのノックアウトステージで勝ち進めばさらに数千万円が上積みされる。ラウンド16の組み合わせは以下の通り。

上海海港(中国) vs 横浜F・マリノス
上海申花(中国) vs 川崎フロンターレ
ブリーラム・ユナイテッド(タイ) vs ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)
ヴィッセル神戸 vs 光州FC(韓国)

ラウンド16は、第1戦が3月3~5日、第2戦が3月10~12日に行われる。

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