日本代表が無敗のまま突破を決めた2026年ワールドカップのアジア最終予選。

日本と同じグループCを戦うインドネシアは、元オランダ代表FWパトリック・クライファートを新監督に招聘したが、20日のオーストラリア戦に1-5で敗れた。

インドネシアは勝点6でバーレーン、中国と並んでおり、残り3試合でバーレーン、中国、日本と対戦する。

近年のインドネシアは旧宗主国であるオランダ系の帰化選手でチームを強化してきた。韓国人のシン・テヨン監督がそのチームをまとめ上げていたが、クライファートへの指揮官交代を決断した。

そうしたなか、『SINDOnews』は、帰化選手が多数派になりつつあるインドネシアの懸念をこう伝えている。

「インドネシア代表監督に、韓国の戦術家シン・テヨンの後任としてオランダのレジェンドであるクライファートを任命するというインドネシアサッカー協会(PSSI)の決定は、明らかに波紋を呼んでいる。

これは大胆な前進なのか、それとも後で自分たちを悩ませることになる失策なのか。

オランダ系選手の帰化現象がインドネシア代表にますます色濃く現れている。昨年11月のサウジアラビア戦ではスタメン11人のうち8人はオランダ出身者だった。

これによって興味深く厄介な疑問が提起された。『我々はオランダ代表を観ているのか、それともインドネシア代表を観ているのか』とベトナム選手は皮肉を込めて言った。

帰化ブームの中、シン・テヨンはインドネシア代表を最終予選で3位に浮上させた。アジアチャンピオンズリーグ優勝やワールドカップでの韓国代表指揮など、彼の指導実績は冗談ではない。

しかし、PSSIが彼を解雇した理由は、特にオランダ語を主に話す帰化選手の数が増えるにつれて、より深いコミュニケーションと戦術の理解を持つコーチが必要になったためである。

だが、両監督の実績を参考にすると、クライファートの指導歴はシンのそれよりはるかに劣る。このことは、ファンの間で大きな疑問を引き起こしている。

確かな指導経験のないレジェンドは、サッカーでの成功を渇望する2億8000万人の国民を抱える国、インドネシア代表での挑戦に勝つことができるだろうか。

PSSIのエリック・トヒル会長は、クライファートの任命はチームの戦術の質を向上させ、より優秀なオランダ系選手を惹きつけるための戦略的なステップだと考えている。しかし、これは大きな賭けだ。

クライファートがいい結果をもたらさなければ、監督と連盟の評判が危うくなるだけでなく、現在は帰化選手が大半を占めるインドネシア代表のアイデンティティーに関する根本的な疑問も生じることになる。恐れていたことがついに現実になるのだ。

1-5で敗れたオーストラリア戦での敗北により、インドネシア代表は4位に落ちただけではない。帰化した選手を扱う能力も問題になった。クライファート監督はスタメン11人中10人に帰化選手を起用。スタメンとして選ばれた自国選手はひとりだけだった。

オランダ人評論家フィンセント・シルトカンプ氏はESPNで、帰化はインドネシアサッカーの発展にあまり役立たないと語った。国内サッカーの発展を妨げる可能性があると感じているのだ。 

『これはそこでのサッカーにはまったく役に立たない。いずれにせよ、サッカーの発展を妨げるだろう。これはハイレベルの日和見主義だ』と」

クライファート監督が結果を残さなければ、帰化選手と自国選手との軋轢などの問題が噴出し兼ねないとのこと。

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インドネシアは25日にホームでバーレーンと対戦するが、この試合は大きな意味を持ちそうだ。

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