イタリアで衝撃的なニュースが飛び込んできた。

同国メディア『CALCIO FINANZA』は16日、イタリア3部のFCクロトーネが過去10年にわたって地元マフィアからの「従属状態」にあったと報じた。

クロトーネは1920年の創設から3度セリエAの舞台を経験し、5シーズン前の2020-21シーズンにもセリエA(イタリア1部)を戦っていた。ただ2021-22シーズンに3部へ降格すると、以降は同リーグでの戦いを強いられている。

そうした中、『CALCIO FINANZA』はクロトーネが本拠地を置くイタリア・カラブリア州の反マフィア局(DDA)の声明を引用。

「FCクロトーネ社の経済活動が、過去10年間にわたり、直接的または間接的に地元の犯罪組織『ンドランゲタ』の構成員らによる脅威と従属の状態に置かれてきた十分な証拠が浮かび上がった」と、クロトーネの危機的な状況を伝えた。

とりわけスタジアムのセキュリティや入場管理部門で犯罪組織の介入を受け、クラブ運営の自由が大きく損なわれていたとされている。

イタリア・カラブリア州にあるカタンザーロ裁判所は、こうした「従属状態」がマフィアの不法活動を容易にし、追跡困難な資金の流れや、犯罪組織の社会的な影響力の拡大を招いたと指摘。クロトーネを12カ月間司法管理下に置く決定を下した。

今後裁判所は、期間内にクラブを立て直し、法の支配に基づいた経済活動の回復を目指す。

また、クロトーネ警察は17件のスタジアム入場禁止命令の手続きを開始するなど、並行して様々な機関が対策に乗り出した。

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このようなクロトーネとマフィアの一連の報道は、イタリアサッカー界の闇を浮き彫りにしている。

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