先日、2026年ワールドカップ4次予選(アジア・プレーオフ)で敗退が決定したインドネシア代表。
88年振りのW杯出場に限りなく近づいていただけに、国内では今回の敗退が衝撃的に受け取られている。
そうした中、韓国紙『スポーツ京郷』は前任の韓国人指揮官シン・テヨン氏の再就任の可能性を報じた。
シン監督は今年1月までインドネシア代表監督を務め、その後は韓国の強豪クラブ蔚山HDの監督に就任。しかしリーグ戦8試合1勝にとどまり、先週には解任の憂き目に。現在はフリーの状況だ。
同紙によると、現在インドネシア国内ではパトリック・クライファート監督の解任および、シン氏の復帰を求める声が相次いでいるという。
3次予選でのW杯進出こそかなわなかったものの、シン氏はインドネシア代表監督として、2020年ASEANサッカー連盟選手権(スズキカップ)準優勝、2023年アジアカップ・ベスト16進出(史上初)、2024年AFC U-23アジアカップ・ベスト4など、輝かしい成績を残しており、高い評価を受けている。
また、現在アジアサッカーの注目を集めているインドネシア代表の“帰化戦略”もシン氏の在任期間に行われている。
インドネシアメディア『TvOneNews』も「協会がシン・テヨンを再び招へいする可能性が高い」と報じており、インドネシアでも復帰の可能性が報じられている。
しかしながら、前述の『スポーツ京郷』はシン氏の監督復帰には2つの大きなハードルがあると解説している。
一つ目は、シン氏とインドネシアサッカー協会の間での条件面での折り合いだ。
同紙によると、インドネシアでは現在、シン氏側が「全権監督」としてならば監督復帰の意思があると報じられており、この条件を協会が受け入れるかは不透明だ。
また、二つ目のハードルはクライファート監督の去就問題だ。今年鳴り物入りでインドネシア代表監督に就任したクライファート監督は巨額の年俸を受け取っている。そのため、解任に際しては違約金などのコスト面での負担も大きい。
夢破れたインドネシア代表。世界的レジェンドであるクライファート監督と再建を目指すのか、それとも実績のあるシン氏を再び迎えるのか。今後に注目だ。