サッカー界における「誤審問題」は古今東西を問わずファンの頭を悩ませてきた。

特にリーグ戦の最終盤での誤審は、昇降格や優勝にも影響を及ぼし、選手や関係者の人生にも深刻な影響を及ぼす。

隣国である韓国のKリーグでは、VARの使用に関する深刻な誤審がサッカー界を揺るがしている。

韓国メディア『OSEN』は16日、10月3日に行われた済州SK対全北現代の試合において、誤審が発生したことを大韓サッカー協会審判委員会が認めたと報じた。

誤審は全北のFWチョン・ジヌがペナルティエリア内で済州DFチャン・ミンギュ(2024年までJ1町田ゼルビアに所属)に足を踏まれた場面で発生。ファウルの可能性が高いにも関わらず、主審は試合を中断せず、VARの使用も行われなかった。

最終的に全北は後半ATに失点し、試合は1-1で終了。前述の場面で適切な判定が行われていれば、試合結果は大きく異なった可能性が高い。

加えて、全北は現在首位、済州は12チーム中11位と優勝・残留を争う存在であり、試合の結果生じた勝点差2は、リーグの最終順位に深刻な影響を及ぼす可能性もある。

試合後、全北のグスタボ・ポジェ監督は自身のSNSにおいて「Not penalty, Not VAR, Not words(ペナルティもなく、VARもなく、言葉も出ない)」と怒りのコメントを投稿している。

今回の事件を誤審であると認定した審判委員会は「事件当時、VAR室も主審と同じ見解を示し、オンフィールドレビューを勧告しなかった」と説明している。この説明に対し、韓国国内ではVARの存在意義を問う声も出ている。

選手の「自己申告」 で誤審が覆ったサッカー界の4つのケース

前述のOSENは同事件に対し「無能なVARが再び沈黙するなら、次の誤審は単なる論争ではなく、Kリーグの勢力図を変える災厄となり得る」と述べ、現状のKリーグにおけるVAR運用を強い言葉で非難している。

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