かつてクリスティアーノ・ロナウドもプレーしたイタリアの名門ユヴェントス。
そのユーヴェで期待されていた元逸材が建設業へ転職したことが話題になっている。
その選手は、チェンドリム・カメライ。スイスとコソボにルーツを持ち、18歳だった2017年にユーヴェに引き抜かれた。
ユーヴェでロナウドとともに練習をすることもあったカメライだが、十字靭帯断裂を3度も経験するなど怪我に苦しみ、2024年に25歳の若さで引退。
26歳になった現在は、建設現場で働いている。ヘルメット姿が話題になっているが、現場作業員ではなく、建設会社のコンサルタントとして現場に立っているそう。
彼は『20min』のインタビューで「3度の十字靭帯断裂を経て、人生は変わった」と話していた。また、『gianlucadimarzio.com』のインタビューでは、こう語っている。
「ユーヴェからオファーを受けた時は、まるで夢のようだった。正直、最初は信じられなかった。
(ロナウドと一緒に過ごせたことは)現実とは思えない特別な体験だった。彼のエネルギーは、皆をさらに頑張らせるように駆り立てるものだった。
一番印象に残ったのは、彼のメンタリティ。決して諦めず、いつも自分自身と周囲に高い要求をしていた。
彼は僕にはこう言ったんだ。『才能は継続性と努力がなければ何の意味もない』。その言葉は心に深く刻まれている。彼の準備を見て、プロであることの真の意味を知った。
(ケガについては)もっと我慢強く、もっと早く自分の体に耳を傾けるべきだったのかもしれない。でも、自分を責めることはしない。当時、正しいと思ったことをしただけ。後悔しても過去は変わらない。
(25歳での引退は)本当に胸が張り裂ける思いだった。子供の頃からサッカーが自分のアイデンティティだった。
ずっと、サッカーがなければ自分が何者なのか分からなかった。でも、時が経つにつれて心の平安を見つけた。選手としてのキャリアが終わっても人生は終わらないと理解したんだ。
怪我さえなければ、頂点にたどり着けたはず。でも、『もしも』を思いながら生きるのは好きじゃない。持てる力のすべてを出し切った。それが重要なんだ」
そのうえで、「建設会社で人事コンサルタントをしている。上司は、この仕事がいかに厳しいかを見せるために、少なくとも1日に1回は現場へ行くように僕ら全員に求めている」とも話していた。
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