アジア圏のサッカーの統括組織であるアジアサッカー連盟(AFC)は、Jリーグクラブも毎年参戦するアジアチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の主催などを行っている。

しかしながら、近年は資金力が豊富なサウジアラビアなど中東のサッカー連盟との繋がりが強すぎるとして、東アジア圏からは不満の声も出ている。

そうした中、ペルーの最大手紙『La República』が21日、日本サッカー協会(JFA)がAFCの脱退を検討していると報じた。またJFAは東アジアサッカー協会(EAFA)という新組織の設立に関しても検討しているという。

同紙によると、JFAは脱退を検討している理由について、AFC内においてサウジアラビアやカタールなどの資金力に優れる国々が影響力を拡大させていることを挙げている。

この検討の発端は、昨年の山東泰山(中国)の棄権によって生じた日本クラブの勝点の取り消し問題だという。

この問題は昨年10月、J1ヴィッセル神戸が2-1で山東泰山を下していたにもかかわらず、その後山東泰山が大会を棄権したため試合結果が無効となり、勝点を取り消されたものである。

この判断により、神戸はグループリーグにおける順位が3位から5位に下降し、その後の試合でのホームでの開催権を失うなどの不利が生じた。

加えて、同試合では試合中のラフプレーをきっかけに乱闘が発生。AFCから神戸側に1万ドル、山東泰山に4万ドルの罰金処分が下されたが、この罰金は取り消されず、AFCのダブルスタンダードの姿勢が物議を醸していた。

また、JFAはAFC主催の大会の日程について、欧州で活躍する日本人選手らが過酷なスケジュールをこなさなければならない現状にも不満を持っている。

仮に新たな組織が設立される場合、韓国、オーストラリア、また、西アジアからもイラクなどの国が参加すると予測されている。一方で、JリーグクラブはACLEに、日本代表チームはワールドカップ・アジア予選への参加が不可能となる。

実は日本代表も…大会から「追放や参加禁止」になったチーム

日本サッカーの未来に重大な影響を及ぼすJFAの判断を今後も見守っていきたい。

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