12位 ウェストハム @whufc_official

結果的にいつものビッグ・サムだった。上位ですら色々な意味でぶれぶれのクラブが多い中で、ビッグ・サムの揺るがない感じはもうなんというか凄い。テクノロジーが蔓延している現代社会で未だにそろばんを使っているような人である。最早これはイングリッシュ・フットボールの伝統。フットボール面では色々な問題が相次ぎ、守備崩壊やらキャロルの怪我やらで一時は大変なことに。ファンからボコボコに叩かれ、何かを変えるかと思えば変えない。ビッグ・サムは揺るがない。揺るがないまま守備を安定させ、気づけばチェルシーを喰ってしまったりするのだからビック・サムは恐ろしい。ジョゼが敗北後に「19世紀のサッカー」とコメントしたのだが、まあこれも「守れないプレミアリーグ」に慣れきってしまったコメントというか何というか。最終戦では好調なサンダーランドの戦術を丸パクリするという行為に及ぶも、シティのパーティをぶち壊すことは出来なかった。

アンディ・キャロル

今季そこまで出場出来なかったとはいえ、チームにおけるインパクトは圧倒的だった人。もう空中戦で負けない負けない。アホみたいに競り勝つので、ビッグ・サムの高笑いが止まらない。以前不調だった時代に、代表戦において空中戦でピルロに競り負けたことがある男とは思えない。とにかくビッグ・サムが望むような泥試合を作り出す上で、彼の存在はとんでもなく大きかった。セットプレーでは自陣に戻り、地味に凄く守備でも貢献していることも忘れてはならない。

ジェームズ・トムキンス

ウエストハムにしては珍しく、意外とスマートなところがあるセンターバック。まだまだ甘い部分も残るものの、冷静な対応や綺麗なタックルなどで守備陣を支えた。力押しに頼らないプレミアリーグのDFは貴重である。25歳と、センターバックとしては若く、今後も成長が期待される。チェルシーのケーヒルみたいになってくれないだろうか。

ウィンストン・リード

ラグビーの国から来た、ラグビーをするビッグ・サムのフットボールにはピッタリのセンターバック。速くて強い。その5文字で大体表せるのだが、その身体能力は割と特筆に値する。ビッグクラブからの興味も伝えられる選手であるが、育つかは微妙な気もする。

モハメド・ディアメ

パスが下手で身体能力を上乗せしたヤヤ・トゥーレ、みたいな人。とにかくフィジカルが強く、キャロルが封じられている時はそこに蹴っとけばいいや!みたいな手が使えるので重宝した。特にセンターバックと比べたらパワーや上背のないサイドバックにゴリ押しを挑む姿を良く見た。もともとセントラルなので守備にも積極的に参加出来るということから、ビッグサムの申し子としてこれからも寵愛を受けそうな気がする。

アントニオ・ノチェリーノ

ミランからやってきたアッレグリの教え子は、地味にウエストハムの終盤戦でクローザーとして働いた。本人の守備力がどうこうというか、イタリアでやってただけあって守備組織を整備する能力は悪くないので、慣れない英語で懸命な指示を飛ばして上手くチームを助ける姿が目立った。見た目以上に仕事をしていた感じがする。