今季、見事に復活を遂げたポルトガルの名門スポルティング・リスボン。
1年でチームを復活させた青年監督レオナルド・ジャルディン(来季からはモナコの監督に就任)のもと、重要な役割を完遂したのがチームの「Player of the Year」にも選出された若きMFウィリアン・カルヴァーリョだ。
O nosso jogador, William Carvalho, novamente premiado.Foto: César Santos
Posted by Sporting Clube de Portugal on 2014年5月11日
今季リーグ戦では出場停止の1試合を除く29試合に出場し、4ゴールを記録したカルヴァーリョは現在22歳。187cm87kgというド迫力の体躯を持つボランチだ。
ポルトガルの旧植民地であるアンゴラの首都ルアンダに生まれた後、幼くしてポルトガルへ移住。スポルティングの下部組織へ入団すると、2011年にトップチームにデビューした。2011-12、2012-13シーズンはベルギー1部のセルクル・ブルッヘへのレンタルで力を付けて今季チームに戻ってきた。
そして、プレーシーズンにジャルディン監督から貰ったチャンスをものにすると、開幕からアンカーに定着。リーチの長さや強靭なフィジカルなどその巨体を活かしたディフェンスでフィルター役を務め、チームの守備に安定をもたらした。 出足素早く相手に詰め寄り、威圧感さえ感じさせる巨体で対峙する選手を潰すほか、最終ラインのカバーもこなし、 ピッチにいてくれると守備面で安心感を与えられる存在。
一方、攻撃ではリスクを冒すことなくシンプルなプレーに徹する。散らしはできるものの、鋭い縦パスを入れたりゴール前まで攻め上がることはあまりなく、(まずは守備ありきのために)プレーエリアは低いが、足元のタッチはなかなか柔らかく、懐が深いためキープ力も高い。また、若いながらもヒートアップしすぎることなく淡々とプレーする姿も印象的である。