欧州で苦しんだ「将来の10番」
ネイザン・バーンズは1988年生まれの27歳。かつてはオーストラリアの年代別代表で中心的な存在であった。
ニューサウスウェールズ州スポーツ研究所、オーストラリア国立スポーツ研究所に所属した後、19歳でAリーグのアデレード・ユナイテッドでデビューを果たし、いきなり活躍を見せるなどして大きな話題になった。
プロ初年度になった2006-07シーズンには10月のシドニーFC戦で初ゴールを決め、その次のセントラルコースト戦でも試合終了間際にネットを揺らすなど、6得点を記録した。
「オーストラリアの将来の10番」と期待を受けたバーンズは、2008年夏にギリシャの名門AEKアテネへと移籍を果たす。
しかし欧州でのプレーは苦しいものになった。ギリシャでは力を発揮できず、2部のケルキラへのレンタル移籍も経験。その間には2011年アジアカップにも招集されていたが、出場時間はわずかだった。
2012年1月にはAEKとの契約が満了となり韓国の仁川ユナイテッドに加入するも、怪我に苦しみ1年半でわずか3試合しか出場せず。ニューカッスル・ジェッツへのレンタル移籍も経験し、この時期は全く代表にも呼ばれなかった。
しかし昨年夏、ニュージーランドからAリーグに越境参加しているウェリントン・フェニックスに入団したことが、彼の才能を再び開花させることになった。