アフガニスタン代表復活の軌跡
18年ぶりに国際舞台に復帰してから、しばらくは苦しい時間が続いた。2003年にはトルクメニスタンに11-0で敗れるなどさんざんな成績で、(状況を考えれば仕方ないことではあるが)一時期は世界最弱クラスだった。
南アジア・ゴールドカップやAFCチャレンジカップに参加するもなかなかグループリーグを突破することが出来ず、地域の中でも弱小という立場が続いていた。
その状況が大きく変わったのが2010~11年あたり。戦乱を逃れて海外に移住した子供達が選手となって代表に入ってきたことで、チームが一気に強化されたのである。
ビラル・アレズー(ノルウェー育ち)やサンジャール・アハマディ(ドイツ育ち)らを加えたチームは、2011年の南アジア選手権でいきなり準優勝という結果を残し、世界に衝撃を与えた。
また、この大会中にはメンバーの親族4名が自爆テロによって死去するという事件が発生しており、その中での快挙達成であった。
そして2013年の南アジア選手権ではグループリーグで強豪モルディブと引き分け、決勝ではディフェンディングチャンピオンのインドを相手にリベンジを達成した。
準決勝のネパール戦ではファルザド・アタイー・グラムが心臓発作で一時危険な状況に陥るなど大きなトラブルにも見舞われたものの、幸いにして彼も回復。国際舞台復帰から11年で初タイトルを獲得したのである。