世界は広いんだよ、と伝えたい

--カナダ代表での裏話はありますか?

カナダ代表はカナダ生まれの選手が代表になってくれないんです。ジョナサン・デ・グズマンがワールドカップに出ること優先してオランダ代表を選んだり、オーウェン・ハーグリーヴスがイングランド代表を選んだりと結構惜しいことになっているんですよね。

--選手たちが、より強い代表チームを選んでしまう、というのはアフリカをはじめ問題になっていますね。

ゴールキーパーのアスミル・ベゴヴィッチなんかは僕と一緒にゴールドカップ出たんですよ。本当にやらかしましたね。ベンチにいたのに、出場させなかったんです。その後に、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表から招集を受けて持っていかれたんですよね。あれは滅茶苦茶惜しいことしましたね。

カナダはみんなハーフの集まりなんで、色んな国から来た人が多いです。俺の親友のマルセル・デ・ヨングなんかはオランダ人だけど、カナダには代表戦で戦うまで一回も行ったことなかったんです(笑)。

--それって、言葉が通じないとか、そもそもカナダがどこにあるとかも知らないんじゃ…。

だから国歌斉唱になった時は、誰も歌えないんですよ…。最近はMLSに所属する選手が多いけど、昔はヨーロッパのリーグでやってた選手ばかりでしたからね。

でも、カナダ代表でやっている時は”僕は外人”って感覚はないです。デ・グズマンを馬鹿にするつもりはないけど、僕は家族を選ぶ形でカナダ代表になったことは自分の誇りです。

--将来の目標はありますか?

目標は38歳までプレーすることですね。日本でサッカーやっている時に思ったのは、「自分の身体をどう管理するのか」ということを学びましたね。より長くやるためのプロフェッショナルな考え方は日本からの影響が一番大きいですね。

--これまでチームメイトにはスーパースターやベテランも多くいました。

マルコ・ディ・ヴァイオや凄い選手達からインスピレーションを貰いましたし、カルチャーからもインスピレーションを貰いました。俺は「カナダ代表でサッカーやったり、世界中を回ってサッカーやる選手もいるんだよ」ってインスピレーションをサッカー選手、アーティストとしても色んな人達に影響を与えていきたいですね。世界は広いんだよってね。

※今回の記事はShootyとの共同取材となります。Shootyでは、中島ファラン選手のクラブキャリアを中心に展開。関連記事から飛べますので、是非こちらも閲覧くださいませ。

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