以上が今回のディナーパーティーに関する一連のレポートだ。今後こういった機会が設けられた時のためにも、最後に主催者のCPOについて話しておこう。

改めて、CPOとは「Chelsea Pitch Owners plc」の略称であり、英国株式会社の一つだ。

1993年誕生で、チェルシーからの1000万ポンド(約14億円)のローンを元手に「Chelsea FC」の命名権とスタンフォード・ブリッジの所有権を購入。おかげで両権利の安全性がクラブに保たれている。

発足のきっかけはチェルシーの深刻な経済危機だった。

1970年〜80年代にかけて大掛かりなスタジアム改装計画を打ち出していたブルーズだが、資金繰りが上手くいかず、不動産開発業者のMarler Estates社に所有権を買われてしまう。

結局その後、Marler Estates社までも不況に陥り倒産したのだが、スタジアムを失う危機を経験したことで当時のオーナー、ケン・ベイツは対応策の必要性を痛感。結果、導入されたのがCPOのシステムだった。

現在CPOは配当金ゼロの株式を1株100ポンド(約1万4000円。シェアのみ)、125ポンド(約1万7500円。額入り)、150ポンド(約2万1000円。額、選手サイン付き)の3パターンで売り出しており、購入したファンはスタンフォード・ブリッジのピッチの一区画の所有者になれる。

この他、スタジアムの移転・改築に関する投票権(複数株購入しても1人最大100株分まで)、CPOプレゼンテーションとしてホームゲームのハーフタイムにピッチ上で写真撮影ができる権利(要申し込み)、さらには今回のイベントのような特権を得られる。

一方のCPOとしては、ファンという安全な支持者を株主に持つことができ、株の売却資金を先に挙げたローンの返済にあてていけるわけだ。

チェルシーサポーターとしてスタンフォード・ブリッジのピッチの所有者になれるのは最高の名誉の1つである。この機会にぜひ購入を検討してみてはいかがだろうか。

【CPOシェア購入はこちらのURLから可能】

※この記事を書くにあたり、事前にChelsea Pitch Owners plcにその旨を通知しております。

著者名:小松 輝仁

プロフィール:長野県出身、ロンドン在住のチェルシーファン。中学時代にブルーズに魅せられ、サッカーの「観る楽しさ」に気付く。その魅力を広く伝えるため一度は憧れのサッカーメディアに拾ってもらうも、途中で無謀な夢を抱いて退社。2016年8月に渡英し、挑戦の日々を送っている。

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