――――まずは、「お帰りなさい」ですかね。連絡は取り合っているので久しぶりな感じはしませんが(笑)
たしかに!
カレンさんと最後に会ったのは、去年の12月以来かな…そんな気がしないですね(笑)
――近況は聞いていましたが、今回の帰国は色々な要素が重なったようで…。
まずは、インドネシアでのプレー中に腰を蹴られてしまって、完全にやらかしました!(笑)
すぐに治るかと思ったんですが、なかなか痛みが引かず、ぎっくり腰に近い感じでしたね。
当然、満足にプレー出来るわけもなく、結果的にバリクパパンとの契約も解除です。
――チーム状態も良くなかったと話も。
そうですね…。
監督と選手が合わなかったり、色々と問題は起こっていました。選手同士は仲良かったんですけどね。
まぁ、最終的にはオーナーが僕を含めて人をどんどん切っていた感じです。
それ自体は、外国では珍しいことはないんですけどね(笑)
――今の状況は?
とにかく、腰を治すことに専念しています。後は、このタイミングを利用して、活動の範囲を広げています。
退団後に色々と声は掛けてもらったんですが、この体の状態では迷惑を掛けるだけなので、まずは動けるようにしたいなと。
その後は、アジアを中心に就職先を探します。
――Jリーグの選択肢はあるんでしょうか?
ジェフに在籍していたこともありますが、今の僕には「Jリーグはない」と思います。ないというか、キャラが日本に合わない気がするんですよね。
後は、移籍先を決めるための判断基準が変わってきたというのもあります。
今は「その移籍先のクラブだったり、地域だったりが、面白いかどうか」が自分の中で大きいですね。
――能登選手の場合、「面白い」というのはサッカー以外のことも指しますよね??
むしろ、サッカー以外のほうが大きいかな(笑)
こう言っちゃうのって、サッカー選手としてどうかと思われるかもしれませんが(笑)
ただ、それが事実です。
人だったり、場所だったり、「そこがこれからの自分にとって可能性を広げるフィールドであるか」っていうのは重視しています。
実際、そういう考えでアジアでもプレーしてきました。それが良い出会いを生んできたと思いますし、このスタンスは変わらないです。
――改めて聞いてみても面白い考え方ですね。
プロサッカー選手としてのキャリアって、本当に短いですから…。
なので、そこにプロサッカー選手としてのステータスに固執するのではなく、自分の可能性を広げることを大事にしたほうが、長い将来を考えてもプラスになると思っています。
――まだ27歳ですが、「引退」についても…
やっぱり、考えますね。
正直、この体の状況次第ですが、仮に治ったとしても残り2、3年かなと。体を酷使した状態でプレーするようなキャリアは嫌なので。
自分が思い描けるプレーが出来るまでが、プロサッカー選手としての人生と考えています。