育成年代での指導はとても大切
この大会で多くのチームを観ることができましたが、一番印象に残ったのは指導者の質の高さです。どの指導者もとても熱く、試合中は相手のコーチや審判などへ感情的に振る舞う人も何人かいるほどでしたが、選手たちへは感情を抑え、適切な熱量でコーチングを心がけているのがわかりました。
これはどのチームの指導者にも共通することです。この年代の選手たちへ使う言葉、表現を大切にしている印象を受けました。
サッカーを深く、細かく分析し、それを落とし込んでいる
レポート第1弾では、地元カタルーニャのクラブの選手たちが驚くほど個人戦術に優れているということを書きました。
そしてRCDエスパニョールのプレーもとてもクオリティが高かった。
ボールを扱う技術よりも判断の質、駆け引きの質、ポジショニングの質、コミュニケーションの質がとても優れていると感じました。
これはスペインがサッカーの本質を深く考え、分析し、選手たちに落とし込んだ結果なのだと思います。
日本の育成年代の選手たちはこのような奥行きのあるサッカーはまだできないと思いました。
今後、日本が世界で戦っていく上で大切なことの一つとして育成年代のレベル向上が不可欠ですが、まずサッカーの本質を大人がもっと考え、適切に現場に落とし込んでいくことが重要なのだと思いました。
そしてスペインにはできない、日本ならではのサッカーを追求していくことが求められると思います。
サッカー先進国を模倣するだけでなく、日本が進むべき道をしっかりと見定めて、日本独特のスタイルを確立していくことで世界は近づくのではないかと思うのです。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
筆者名:KEI IMAI
桐蔭横浜大学サッカー部時代に風間八宏氏(現・名古屋グランパス)にサッカーの本質を学ぶ。同時期にスエルテジュニオルスで育成年代のサッカーの指導に携わる。その後半年間、中南米をサッカーしながら旅をし帰国。現在都内で働きながらブログ「大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営し、育成年代の現場の取材、指導者や現役選手にインタビューをしサッカーの本質を伝える活動をしております。
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