5. ロベルト・カルロス

【コメント】

稀代のパワーシューターとして、フットボールの歴史にその名を刻んだロベルト・カルロス。

彼の代名詞である“弾丸”フリーキックは優雅さ、華麗さとは無縁で、今回のテーマとは対極に位置するように思われる。

しかし、ボールから遠く離れ、小刻みな足取りから徐々に加速していく瞬間の、恐怖にも近いあの張り詰めた空気と緊張感からは、氷の結晶にも似た残酷で、冷徹で、無機質な美しさが漂っていた。

(コメント:編集部H)