井手口 陽介

西野監督のガンバ大阪を見て育ったであろう“怪物”も、危機に瀕している。

今でもハリルホジッチ氏を支持するコアファンが、その根拠としているのが完璧な戦いによってワールドカップ出場権を獲得した昨年8月のオーストラリア戦。その時に大抜擢され、勝敗を決定づける2点目のゴールを決めたのが井手口だった。いわば彼はハリルホジッチ氏の秘蔵っ子、申し子といえる存在であろう。

だが大志を抱く21歳の若者は本大会が控える今冬、さらなる成長を願って海外移籍に踏み切った。その冒険的な心意気は誰も否定することはできない。しかし現実として、スペイン2部で出場機会を失った彼は3月の親善試合で代表から外れ、今現在も全く先の読めない状況に置かれている。