サカつくの野望

Q:ティーラシンもそうですが、近年、アジア・提携国枠などの影響でJリーグにもいろいろな国から選手がやってきています。「サカつく」でもマーケティングみたいなものは意識されてますか?

山田:実は今回、香港でもゲームを出すことになってるんですけど、昔からメインストリームじゃない地域にすげー架空選手とそのプロフィールを作って仕込むのは僕の楽しみだったんです。「走る万里の長城 アンタンシェン」って、中国の。これは僕が生み出したスターなんです。

Q:アンタンシェン!使ってましたよ。

山田:201cmなんだけどドリブラーなんですよ。でかいけどポストプレー下手っていう(笑)

久保:(笑)

Q:ほんとにサカつくは世界各地、ものすごい範囲をカバーしてますよね。

山田:『フットボールマネージャー』っていうセガというか、欧州にあるセガグループのすごい有名なシミュレーションサッカーゲームがあるんですけど、こちらはすごい。世界中にファンがいてレポートをくれるんですよ。例えばタイのこの選手がこういう能力値で、週給が幾らでこんな選手だってプロフィールを送って、全世界の選手データが集まってくるんです、彼らのところに(笑)

久保:へー。

山田:スカウティングに使えるんじゃないかくらいの感じの勢いで。そのレベルまでいけたらすごいですよね、サカつくもね。

Q:実際にそこまでのことを考えてます?

山田:夢は描きますよやっぱり!

Q:過去にQolyの記事でも取り上げました(※)が、実際にゲームを使って選手を獲得するという事例も増えてて、決して非現実的な話ではないんですよね。
(※)「もはやスカウトは不要?プレミアリーグの各クラブ、サッカーゲーム提供のデータベースを利用したスカウティングへ
(※)「人気ゲームを使って選手スカウティング!リアルにやってたクラブがあった

山田:うん、実際のサッカーと関係性のあるゲームなんで、将来的には頑張りたいですね。まあスマートフォンでサカつくらしいサカつくが出るのは今回が初めてなんで、こっからスタートかなっていうふうには思ってます、僕的には。

「世界一になりたい」

Q:久保さんは現実の世界でプロサッカークラブを作ろうみたいなことを考えたりしたことはありますか?

久保:ないっすねー。

Q:即答(笑)

久保:だけど、岡田(武史)さん。

山田:あぁ、今治オーナーの。

久保:岡田さんとは2年か3年くらい一緒やったけど、ああ、やっぱりそこ(経営)にいくんかーみたいな。行き着くところはそこかみたいなのは、思いましたね。ああーやっぱり、みたいな(笑)

Q:ちょうどS級のライセンスを返上されたそうですけど、そういう方向に行く人だなっていう予感はあったと。

久保:そんな“匂い”はしてましたね。「現場では本当のやりたいことはできない」みたいな感じの匂いがやっぱ。

山田:昔からそうだったんですか?

久保:昔からそんな感じ。

Q:(ユース代表で世界にセンセーションを起こした)吉武監督を今治に呼んで、普通の小さいレベルのクラブではできないようなことを実際に挑戦的にされてますよね。

久保:うん。すごいなーって。

Q:久保さんは今治に行って見られたりしました?

久保:いや、行ってないです。ただ俺はチェコに行って仕事がしたいから、岡田さんに人を紹介してくれって(笑)

Q:えっ、さっきのお嬢さんの件ですか?

久保:そうです。ビザがほしいから(笑)

一同:(爆笑)

Q:本気なんだ…レアル・マドリーのユースにいるピピこと中井卓大くんなんかもそうでしたよね。FIFAの規約があるから、家族で移住して。

久保:あー。

Q:サッカーとテニスでは違うかもしれませんが、久保さんもご家族で移住して、お嬢さんを全面的にサポートしたいってことですかね?

久保:それを目指してます。じゃないと本当に…「(次女が)世界一になりたい」って言ってるから。

一同:おおー。

久保:それやったら世界一(の選手)が出てるところにおらんと。

Q:チェコってそんなにテニスがすごいんですか?

久保:けっこういいの(施設・育成)があるのと、そこのコーチから目を付けてもらってるから。なんとかして行きたいなーってのはありますよね。

Q:最近、大阪なおみ選手がすごく話題になってますけど、将来、対戦する日が来るかもしれませんね。

山田:みんな喜ぶんじゃないですか。「久保の娘」っていうだけですごそうじゃないですか(笑)

Q:生配信の中で子供の育成の話をされてましたけど、「あんまり教え過ぎない」っていう久保さんの言葉が印象的でした。今の時代って情報が溢れてるのでみんなすぐに伝えたがりますよね。

久保:うん。

Q:だから、2人のお子さんの話を聞くと久保さんの教育方針が素晴らしかったのではないかと。DNAもあるんでしょうけど(笑)

山田:感慨深いですよ、ほんとに。

広報さん:そんな、自分の娘みたいな(笑)

山田:いやいやほんとに。昔から久保ネタを追ってると出てくるんですよ。娘さんの話とか奥さんの話とか家族の話とか。中野(和也)さんのインタビューに(笑)

久保:(笑)

Q:こうしてお話しをうかがっていると、久保さんが「ベテラン」としてゲームに登場するのが適任のように思えてきました。どんなアドバイスをしてくれるのか楽しみですね。