━━となると、比較的プレッシャーの弱い日本では、ゾーンには入りにくいと言えるでしょうか。

岩政
まぁ、人間って基本的に自分に甘い生き物で、環境によって大きく左右されますからね。

もちろん、日本でやっている選手も「負けちゃいけない」という気持ちでやっていはいますが、比較的温かい空気感でやっているので、海外とはたしかに違うと思います。

━━そのようなクラスの選手になるには、若いうちからその環境に飛び込んでいくことが重要だと思いますか?能登選手も若くして海外に挑戦した選手ですが。

能登
泥水を飲んで成長できたので、僕にとっては良かったかなと思いますね。今の僕があるのは、この時代に見てきたこと、やってきことがあってのものだと思っているので。怪我したことも含めて経験かなと考えています。

━━近年はプロになってから海外に行くのではなく、プロ入り前から海外を目指す選手も増えてきましたが、その成果はいずれどこかで現れてくると考えていますか?

岩政
とにかく、選手次第かなと思います。コツコツ積み重ねてそのレベルに達する選手は当然いるし、その一方で、まずはその先の世界に触れることによって成長する選手もいる。本当に人それぞれだなと思っています。

一概に「若くから海外に行けばいい」とは言えないと思いますし、行くならどのような目標を持って行くのか。行かない場合もどのような考えを持って行かないのかが重要ではないでしょうか。

ただ、外に触れることで、自分の常識や固定概念を外される経験をするので、それは大きいかなと。日本は島国と言うこともあり、独自の固定概念を持ちやすいんですよね。でも、それって本当に狭い世界での話に過ぎない。

だから、どこかのタイミングでそれを取っ払うために海外に行くという意味は大きい気がしています。いくら日本の中で「その常識は当たり前じゃないんだぞ」と思っても難しいですからね。

能登
海外に行くと、ことあるごとに頭の中をぐちゃぐちゃにされますからね。「あれ?これ正解ちゃうんか?」ということばかりでした(笑)サッカー以外のところも含めて。

岩政
外に出れば「こうじゃなくてもいいんだ」と思えるので、自然体になりやすいとも言えるかもしれません。