2013年にセレッソ大阪の応援リポーターになった当時の酒本選手の第一印象は「みんなに好かれている人」。
選手たちを見ていても、酒本選手の周りにはいつも笑顔があり、試合ではスタンドのサポーターからの「シャケー!」という声もよく聞こえてきて、「セレッソに関わる人はみんなこの選手が大好きなんだな」と思っていました。
リポーターになって最初の1年目は緊張と不安の毎日で、舞洲の練習場へ行く時も、毎回カチカチに緊張しながら選手たちに取材をしていました。
そんなある日のこと。
酒本選手に取材をしていた時、何を聞こうとしていたのか頭が真っ白になってしまったことがありました。「どうしよう…」と慌てていると、酒本選手が軽く冗談を言って、その場を和ませてくれたのです。
「選手に気を遣わせてしまうなんて、リポーターとしてまだまだだ…」と落ち込む一方で、酒本選手が周囲の人たちから好かれる理由を体感した瞬間でもありました。
また、それから1年が経ち、シーズン終わりに行われた『ファン感謝デー』の時のことも忘れられません。
この日、私にはDVD収録用のインタビューを移動中の選手たち全員に行うという役割がありました。
「この1年の締めくくりの仕事なので頑張ろう」と意気込んでインタビューをしていたのですが、酒本選手への番が回ってきた時、私に「1年経ってリポーターらしくなったやん」と言ってくれたのです。
まだまだ自信が持てず、自分のやっていることが不安だらけだった当時の私にとって、その一言にどれだけ救われたか…。酒本選手にとっては何気ない言葉だったかもしれませんが、私にとっては、嬉しくて泣きそうになりながらも「リポーターとしてもっと頑張りたい!」と思えた、本当に忘れられない言葉でした。
それからというもの、タオルマフラーを買うときも酒本選手が着けていた17番を選んだり、それを知ったスタッフの方の配慮もあって、中継の時の取材パスはいつも17番を首にかけていたり…気づけば17番の大ファンになっていました(笑)