現代表における細谷の立ち位置は、「1トップの3~4番手」だろう。W杯・アジア2次予選の2試合で計5ゴールと大暴れした上田綺世と指揮官の信頼が厚く、一発のある浅野が経験と実績でリード。圧巻のスピードとプレスを強みとする前田大然と3番手の座を争う形だ。

ただ、浅野と前田はサイドで起用される可能性があり、純粋な9番タイプは上田と細谷のみ。先日のタイ戦で精力的なポストプレーを披露した細谷が、上田に次ぐ2番手として計算されているかもしれない。

熾烈なトーナメントを勝ち抜くには、“ラッキーボーイ”の存在が不可欠だ。例えば、2011年のアジアカップ決勝では、李忠成氏の芸術的ボレー弾でオーストラリアを下して、通算4回目のアジア王者に輝いている。

奇しくも2011年と同じカタールで開催される今大会。当時の主戦FWだった前田遼一氏がコーチとして指導にあたる中、前田氏と同じ11番を背負う細谷がインパクト抜群の活躍を見せられるか。ラッキーボーイの誕生を楽しみにしたい。

GK陣最年長の前川黛也はピッチ内外で力に

ゴールキーパーの前川黛也と野澤大志ブランドンの選出は、それぞれ異なる意味合いを持つ。

両名の起用法を考察する前に、過去3大会のGK陣と比較してみたい。

・2011年大会:川島永嗣(27)、西川周作(24)、権田修一(21)
※平均年齢24歳

・2015年大会:川島永嗣(31)、西川周作(28)、東口順昭(28)
※平均年齢29歳

・2019年大会:東口順昭(32)、権田修一(29)、シュミット・ダニエル(26)
※平均年齢29歳

・今大会:前川黛也(29)、野澤大志ブランドン(21)、鈴木彩艶(21)
※平均年齢23.7歳

年齢はいずれも各大会の開幕日時点だが、今大会の平均年齢23.7歳は、2011年以降で最もフレッシュである。

フレッシュなのは、年齢だけではない。2011年大会の平均年齢は24歳と今大会と比べてほぼ変わらないが、前年の南アフリカW杯で守護神を務めた川島が引き続きゴールマウスを守った。

一方、今大会の3名にW杯経験者はゼロ。A代表における出場数は合わせて5(鈴木が4、前川が1、野澤は出場なし)であり、A代表経験の観点からも非常に新鮮味がある。