わずか「11試合」短いスペインでの旅
ビジャレアルに加入したのは2016年5月。そしてその3か月後にはスポルティング・ヒホンへとローン移籍することに。
8月21日に行われたアスレティック・ビルバオ戦で途中出場からデビューを果たし、「ラ・リーガで初めてプレーしたカタール人選手」という記録は作ったものの、2016-17シーズンはわずか9試合しか起用されずに終わる。
さらに2017-18シーズンの開幕はベルギー2部を戦っていた古巣のオイペンへと期限付き移籍することになり、さらに2018年1月にはアル・サッドへのローンで「送り返される」ような状況になってしまった。
ラ・リーガでのプレーが夢だったという彼であるが、スペインでは結局リーガで9試合、公式戦で11試合のみ。ゴールに至ってはゼロという寂しいものだった。
アル・サッドでの「世界最高司令塔」との出会い
当時オイペンの監督を務めていたクロード・マケレレは、「来季は戻ってきてくれることを願っている」と話していたものの、結局アクラム・アフィーフは再びベルギーに向かうことはなかった。
アル・サッドに加入したアクラム・アフィーフに待っていたのは、あのスペイン代表MFチャビ・エルナンデスとの再会である。
2015年夏にバルセロナからアル・サッドに加入したチャビ・エルナンデスは、アクラム・アフィーフとはいわゆる「入れ替わり」であったが、ビジャレアル加入時の会見では「練習場てアドバイスを貰ったことがある」と明かしており、チャビのアル・サッド加入後に交流があったという。
そして2018年にはチームメイトとしてアル・サッドでともにプレーすることになり、アクラム・アフィーフはカタールリーグで大ブレイクを果たす。
チャビ・エルナンデス現役最後のプレーとなった2018-19シーズンは、アクラム・アフィーフは22試合に出場して26ゴールを決め、年間最優秀選手賞を奪取。しかもこの得点数ながらアシスト王に輝いた(得点王は逃している)。
さらに、チャビ・エルナンデスが監督に就任してからもエースとして信頼を確立し、2019-20シーズンは得点王を獲得。チャビ監督にリーグ優勝のタイトルをもたらしている。