J2第24節モンテディオ山形vsいわきFCの東北対決が14日に山形・天童市内で行われ、いわきが2-1で山形を下して4試合ぶりの白星を飾った。この日J3福島ユナイテッドFCからいわきへ完全移籍で加入したDF堂鼻起暉(どうはな・かずき)がセンターバックで先発し、J2初出場でJ2初得点を挙げて勝利に大きく貢献した。

この日J2初先発で初得点を挙げた堂鼻(右)

期待の新戦力は期待以上の働きを見せた。前半42分にDF五十嵐聖己(せな)がゴール前へロングスローを放り込むと堂鼻が身体を反転させるように頭で先制弾をゴール左隅に叩き込んだ。

「(勝利は)素直にうれしい。まずはチームが勝つためにプレーできたし、そこで点を取ってチームの勝利に貢献できたことが何よりもうれしいです」と笑顔を見せた。

いわきは7日に主力センターバックのDF照山颯人がJ2V・ファーレン長崎へ完全移籍したため、センターバックの補強が急務になっていた。そこでJ3福島で主将を務めていた堂鼻に白羽の矢が立ち、短い準備期間の中で見事に照山の穴を埋めてみせた。

「天皇杯もあって、全体の練習としては二日くらいしかやってないんですけど、その中でもコミュニケーションを取ったり、少ない時間の中でやれることをやってきました。試合に入ってもスムーズにいきました。そういったところは中でコミュニケーションができたのかなと思います」と、短い準備期間でのスクランブル先発の中でも物おじせずチームに溶け込んだ。

これまでJ3でのプレー経験しかない背番号27だが、J2の初舞台で激しい肉弾戦、力強い球際の守備を披露。この日先発した完全移籍で山形復帰のFWディサロ燦(あきら)シルヴァーノを封じるなど見せ場を多く作った。

山形FWディサロ(左)とマッチアップする堂鼻

「(J2は)一人、一人の選手の質も高いです。強度、スピードはJ3の選手たちとちょっと違った部分があったと思います。しっかり対応できていたと思うんですけど、これから慣れていって、余裕であったりとか、そういうところがしっかりプレーに出て、もっといいプレーができればと思います」とJ2とJ3の違いを体感したが、さらなる成長を誓った。