[総理大臣杯2回戦神奈川大(関東2部)0-0(PK5-6)筑波大(関東1部)、6日、宮城・セイホクパーク石巻フットボール場]

神奈川大と筑波大の激闘は延長戦でも決着が着かず、ペナルティキック(PK)戦の末に神奈川大が2回戦敗退となった。5日のFIFAワールドカップアジア最終予選中国代表戦で鮮烈復帰弾を決めた日本代表FW伊東純也の母校である神奈川大は、先輩の活躍から刺激を受けて大学サッカー随一の名門と互角の勝負を見せた。

長らく日本代表から離れていた伊東が復帰弾を挙げて日本中を沸かせた翌日、先輩の活躍を視聴した母校の後輩たちは筑波大と死闘を演じた。

先輩の活躍に負けない戦いを見せた神奈川大イレブン

筑波大相手に果敢に攻めた神奈川大DF田畑主将(左、白ユニフォーム)

大森酉三郎監督は「うちのエンブレムを背負って戦ってくれた選手が大舞台で活躍したことは、彼らにとって高いモチベーションになりました。アグレッシブに守備も攻撃も献身的に見せてくれたので、後輩たちに目指す指針を示してくれました」と、伊東の活躍がイレブンの発奮になったと明かした。

この日伊東顔負けの運動量で攻守に顔を出して筑波大を追い詰めたDF田畑麟主将(4年、横浜FCユース)も偉大な先輩から刺激を受けた一人だ。

「(グループ)LINEでも伊東純也さんの写真が貼られて、『あしたはやってやりましょう!』という雰囲気が出ていましたね。無名なところから神奈川大を出て、日本代表まで行ったすごい経歴の持ち主なので、自分たちの希望になっていると思います」と躍動した大先輩のように、神奈川大イレブンは思いきりの良さを見せて相手を寄せ付けなかった。

神奈川大のレジェンドとなっている伊東

筑波大イレブンも「これだけボールを保持されると思わなかった」とこぼすほど、神奈川大はアグレッシブに戦った。後半1分にはMF藤田仁朗(3年、兵庫・滝川第二高)がPKを奪取。シュートはセーブされてしまったが、筑波大撃破まで後一歩まで追い込んだ。先輩の躍動に負けない猛攻を見せた後輩たちはやり切った表情を浮かべていた。