キャプテンはタフな万能型
初戦をフル出場した田畑主将は、中1日の2回戦もPK戦に突入するまで右サイドを駆け抜けた。攻めればペナルティエリア内深くまで抉るように侵入してマイナスのクロスを放ち、守れば番犬のように相手アタッカーを追い回して潰し切る。そしてクレバーなチャレンジ&カバーや的確なコーチングによるライン統率などで存在感を見せた。
指揮官も「強い気持ちを持っていますね。高校年代から横浜FCユースのキャプテンを務めて、(高円宮杯 JFA U-18)プレミア(リーグ関東)を優勝している経験があります。泥臭いタイプで、ぶれずに明るい献身的にキャプテンシーを発揮してくれています」と高く評価している。
当人も「いやー、走りまくりましたね」と試合を笑って振り返る様は愛され、尊敬されているキャプテンだと感じた。
大学卒業後もサッカーを続ける意思を見せる田畑主将は「まだ進路は決まっていません。攻守にわたってバランスが良くて、基本的に何でもこなせることが自分の良さだと思っています。ただ万能型というのもあって特徴が分かりづらい。器用にできることはスカウトの方々は分かってくれていると思うので、最後のクオリティですね。ペナルティエリア内で決めきるところやパスは自主練でやっています」と、新しい武器を鍛えてアピールしている。
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神奈川大は関東大学2部で勝点19の5位と、1部昇格圏内の2位慶応義塾大と勝点が6点差離れている。残り10試合で勝点を重ねて2015年シーズン以来の1部復帰を目指す。「絶対に昇格します」と意気込む田畑主将を筆頭に、折れない、明るいイレブンたちが関東2部で逆転昇格を果たしてみせる。
(取材・撮影 高橋アオ)