藤野が目指すクオリティの高い選手像とは

相手からのカウンターを減らし、ボール保持の時間帯を増やしたかった日本女子代表は、前半途中から藤野とトップ下のMF清家貴子(ブライトンWFC 、ウィメンズ・スーパーリーグ)をポジションチェンジ。プレーエリアを中央に移した20歳は1.5列目でタメをつくった。

選手の距離感がコンパクトになったホームチームは、前半34分に素早い切り替えから背番号15が2得点目を記録した。

相手陣地深くの左サイドで連動したプレスを仕掛け、ボールを奪い返すと、FW田中美南(ユタ・ロイヤルズ、ナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ)がこぼれ球に反応。倒れこみながら左足で中央に出したパスに藤野が左足でネットを揺らした。

守備の局面においても仲間の位置を調整し、声掛けをしていた背番号15は「監督は前線の選手に得点を求めていると思うので、うまくアピールできたと感じています」と、スタメン争いへの手ごたえを口にした。

国立の舞台で、なでしこの新エースとして頭角を現した藤野だが、強調した改善点はチームメイトとの連係だ。

「自分からアクションをしていく必要があります。うまくプレーするためには、味方に私の良さを知ってもらい、自分も味方のために動く必要があると思っています。それが結果を出すためには大事ですし、3年後に向けて上乗せしたい部分です」

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「味方を生かせられて、自分でも生きられる選手は、ハイレベルでクオリティの高い選手」と理想のプレイヤー像を語った20歳。なでしこの未来は、自らが掲げた目標にまた1歩近づいた。

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