今週末、11月2日(土)午後1時5分から東京・国立競技場で2024JリーグYBCルヴァンカップ(ルヴァン杯)決勝が開催される。

2021シーズン以来の同杯優勝を目指すJ1名古屋グランパスと初タイトル獲得を狙うJ1アルビレックス新潟との一戦は、国内サッカーファンから注目を集めている。

新潟の心臓として中盤でのハードワーク、卓越した技術で、多彩な攻撃の起点を作り出す司令塔MF宮本英治は、キャリア初のカップ戦ファイナルに闘志を燃やしている。

Qolyはルヴァン杯決勝を控える宮本にインタビューを敢行。

ルヴァン杯への意気込み、古巣いわきでの成長、新潟で得た手応えなどを聞いた。

(取材・構成 高橋アオ)

初栄冠への意気込み

2015シーズンJリーグ杯でのベスト4が国内主要カップ戦の最高成績だった新潟が、初の決勝進出を決めた。チーム、サポーターは悲願のタイトル獲得を渇望している。

プロキャリアで初のカップ戦決勝を控えている宮本もタイトル奪取に燃えていた。

――決勝を控えるチームの雰囲気はいかがですか。

「優勝したいというところですね。でもリーグ戦ではなかなかいい結果が出ていないので、前節の修正というところでは、選手間でよくコミュニケーションを取っています。

もっとこういうところを良くしたらいいんじゃないかという話は、選手同士でみんなコミュニケーションを取っています。次の名古屋戦に向けて、いい雰囲気でできていると思いますね」

――ルヴァン杯は簡単な試合は一つもなかったと思います。振り返って決勝にたどり着くまでいかがでしたか。

「(古巣の)いわきFCと2回戦でやりました。まさかこんなに早く自分がいたチームと試合ができるとは思いませんでした。まだ移籍して数カ月しか経っていませんでしたけど、すごくいわきのスタジアムが懐かしかったですね。

いわきとの試合に自分は出ませんでしたけど、すごく印象的で記憶に残っていますね。

そこからの秋田、長崎、町田、川崎Fと、いずれも簡単な相手ではありませんでした。僕が出ていない試合もありますけど、すごくいい試合をして勝ち上がることができました。フロンターレ戦を含めていい流れで決勝まで来られたのではないかと思います」

――ルヴァン杯決勝ではどういったプレーで違いを作り出す存在になろうと考えていますか。

「全部ですね。何か『これで』みたいなものは特にないです。守備も求められるし、攻撃も求められるし、(ゲームを)作らなきゃいけない。DFだったら『ここで抑えればいい』、『ボールを取ればいい』という話ですけど、(中盤は)何でもやらなきゃいけませんし、走らなければいけません。

何でも必要だと思うので、自分がチームの心臓だと思って、自分の戦う姿勢や、熱量といったバイタリティーでチームを引っ張れるじゃないですけど、決勝になると自然とみんな熱量を持ってモチベーションが高いと思います。そういう部分でチームに貢献できればいいと思いますね」

――決勝の相手である名古屋の印象を教えてください。そして名古屋を上回るにはどういった要素が必要になりますか。

「(名古屋のイメージは)堅守速攻ですかね。先制点は本当に大事になると思います。僕らが1点を取ることによって相手は来ざるを得ないので、来る相手に対しては自分たちがひっくり返せばいいですね。

逆に僕らが先制点を取られたら相手がより強固な守備になると思います。そこから1点を取りにいくとなると自分たちが形を崩して取りにいくケースがどうしても増えてきますから、相手のカウンターがより脅威になると思います。

ただ、どんな試合展開になっても焦らずにゲームを進めていくことが大事かもしれないです」