白鳥は星に向かって飛び立つ
宮本はルヴァン杯4試合に出場し、準々決勝FC町田ゼルビア戦、準決勝川崎フロンターレ戦の勝利に貢献してきた。
激闘を乗り越えてきたチームは初の国内主要カップ戦決勝進出を決めて、悲願のタイトル獲得に王手をかけている。自身にとっても初の大舞台を迎える背番号8は、サポーターに向けて初栄冠を勝ち取ると誓った。
――この決勝で優勝すれば、来季からエンブレムに星が付けられます。これまで関東以北のチームで星をつけたチームはありません。そこへの思いを教えてください。
「質問の意図は十分理解していますが、星を付けたいから優勝したいわけではありません。『俺たちが勝ちたい、優勝したい』から勝利を目指すだけですね。
星を付けたいから優勝したいわけではないので、そこに対しての熱量はあまりないです。
でもクラブとして優勝して『星が付く』ことにサポーターも期待していますから、その期待に応えられるように頑張りたいと思います」
――今季を振り返ってリーグ戦が少し苦しい状況ですけど。ルヴァンカップの結果を含めてそのシーズン残り試合をどのような意気込みで戦っていきますか。
「残留は決めたいです。あと残り3試合で全部勝てば9ポイント積めるので、全部勝って9ポイントを積みたいです。全部勝っていい結果で終わりたいと思っています」
――来季に向けての抱負とキャリアの目標を教えていただいてもよろしいですか。
「来季のことはまだ考えていませんし、どうなるかはまだわかりません。これからも活躍できるように自分の力を積み上げていきたいですね。
キャリアの目標は、1年でも長くサッカー選手として活躍し、たくさんのタイトルを取りたいです。上を目指すことはもちろんなので、こうなりたい、ああなりたいはあるんですけど、いま一番思っていることは『タイトルを取りたい。頂点に立ってみたい』ということです。
頂点を取れるチームでプレーしたい、頂点を取るような厳しい競争のある環境でプレーする、チームとしてタイトルを取ることが『当たり前だろう』というスタンスでいられる環境でやってみたいという思いがありますね」
――ここでタイトルを奪取できれば、個人として欧州挑戦や日本代表選出の道も開けていくと思います。このルヴァンカップ決勝はチャンスとして捉えていますか。
「タイトルの懸かった試合はサッカーキャリアの中でも経験できる人はわずかだと思います。
このアルビレックス新潟というクラブで、そこにトライできることは、いままでになかったことです。僕自身も(決勝は)初めてなので、そういった意味ではチャンスかなと思います」
――決勝に向けて多くの新潟サポーターさんが応援に駆けつけると思います。サポーターさんへの一言をお願いいたします。
「優勝して一緒に喜べるように力を貸してほしいですし、後押ししてほしいと思っています。よろしくお願いします」
新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名
アルビレックス新潟のエンブレムには、星に向かって飛び立つ白鳥が描かれている。クラブ名のアルビレックスは「アルビレオ(白鳥座の中の二重星を表す)」と「レックス(ラテン語で王の意)」を合わせた造語であり、サッカー界の王者に向けて羽ばたく思いが込められている。
決勝に勝利すれば来季のユニフォームに星が刻まれ、その思いが成就するようにクラブの悲願が達成される。その期待を背負う宮本を筆頭にイレブンが国立の舞台で輝く勝ち星をつかみ取る。