フランス人の知将アーセン・ヴェンゲル氏のもとで黄金時代を築き上げたイングランドのアーセナル。
華麗なフットボールで世界中のファンを魅了し、2003-04シーズンには無敗優勝という快挙を成し遂げた。
その後、長い停滞期を迎えたもののスペイン人のミケル・アルテタ監督によって復活し、再びプレミアリーグで優勝争いをするチームとなっている。
今回は、そんなアーセナルと契約した7名の日本人選手を紹介しよう。
稲本潤一
アーセナルでの記録:4試合0得点(2001-2002)
現在の所属:引退
12月4日に現役引退を発表したレジェンドは、イングランドのクラブとプロ契約を結んだ最初の日本人選手だ。
彼はいわゆる“黄金世代”のど真ん中の選手であるが、1999年ワールドユースの決勝でスペインに大敗。チャビから全くボールを奪えず、日本を飛び出る必要性を痛感した。
その後2001年夏にアーセナルと契約を結んでいるが、これは偶然の要素も強かったようだ。
同年のコンフェデレーションズカップで当時のヴェンゲル監督がゲスト解説として来日しており、そこで目を付けられたのではないかと自身は語っている。
アーセナルに在籍した1年間プレミアリーグでは一度も出場機会を得られなかったが、世界レベルの選手たちと触れ合うことで自信を身につけた。
翌シーズンに期限付き移籍したフラムでリーグ戦のデビューを果たし、日本人初ゴールを決めている。
宮市亮
アーセナルでの記録:7試合0得点(2011-2015)
現在の所属:横浜F・マリノス(日本)
スピードスターの宮市は高3の夏にアーセナルの練習に参加し、卒業を控える2010年12月にアーセナルと契約を結んだ。
彼の出身校である中京大中京高は、浅からぬアーセナルとの縁があった。
当時中京の監督だった道家歩氏が名古屋グランパスからの出向で来ており、同氏は、名古屋時代にヴェンゲル監督のもとコーチを務めていた。
伊藤翔(現・横浜FC)もその関係性からアーセナルへ練習参加し、ヴェンゲル監督から“和製アンリ”と形容されたことで話題となっている。
宮市はその快足を武器に初めてアーセナルでプレミアリーグに出場した日本人選手となった。ただ大きなケガに悩まされ、リーグ戦の出場は1試合に終わった。