AFCアジアチャンピオンズリーグエリート・リーグフェーズにおいて、蔚山HD(韓国)との試合2時間前に大会からの棄権を表明した山東泰山(中国)。既に選手団は試合の為に韓国に到着している土壇場での棄権ということもあり、事件は大きな波紋を呼んでいる。

棄権によってJ1ヴィッセル神戸の順位が転落するなど各所に影響を及ぼしているこの問題について、韓国メディアの分析が話題だ。

現在韓国の複数メディアが言及しているのは、11日の光州FC(韓国)と山東の試合で起きた「全斗煥問題」について。

この問題は山東のサポーターが試合中、韓国の政治家・全斗煥の顔写真を掲げ、光州サポーターを激怒させたという事件だ。全斗煥は1980年に光州市において、民主化を求める韓国の市民に軍隊を派兵し虐殺する「光州事件」を引き起こしており、山東サポーターの行動はこれを想起させる挑発的なものであった。

また、韓国メディア『스포츠경향』は、全斗煥の写真以外にも、北朝鮮の指導者である金日成や金正恩の写真も掲げられていたという証言も報じている。

こうした背景もあり『한국일보』など一部韓国メディアでは山東の棄権理由について、韓国で実施される予定だった蔚山対山東の試合で「全斗煥問題」が影響を及ぼすことを危惧していたのではないかと推測している。

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実際、中国メディア『体坛名场面』は17日に「山東への復讐を誓う」蔚山サポーターたちの存在を報じ、既に敗退が決定している蔚山にとっては消化試合であるにもかかわらず試合が困難なものになるだろうと予測していた。

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