時差、出場機会に苦しんだU-20W杯
U-20W杯が開催されたチリと日本の時差は12時間離れており、飛行機での移動も長時間だったため、コンディションの維持に苦しんだ。
「めちゃくちゃ大変でした。飛行機がまず長すぎるし、きつかったです。アメリカで1回で乗り換えて、(移動時間が)12時間くらいなのでマジでやばかったです」と笑い飛ばした。
その後は時差との戦いにも苦しみ、「マジでやばいし、めっちゃ眠かったですけど、やるしかなかった」と苦笑いを浮かべた。
チームはラウンド16でフランスとの一戦に敗れ、石渡は11日に帰国。二日間のオフを挟んで、コンディションを調整しながら愛媛戦を迎えた。
「昼がほんまにめっちゃ眠くなるんですよ。昼寝しないようにとめっちゃ言われていた(笑)。ちょっとカフェに行ったりして、うまくやりました」と、コンディションを整えて復帰初戦で結果を出した。
大会では4試合すべてに出場するも、先発出場は消化試合となったグループステージ3戦目のニュージーランド戦のみだった。
「(先発1試合出場は)もちろんめちゃくちゃ悔しいです。(大会は)いろいろなことを学べた。悔しい思いをしたので、あれがあったからここまで来れたと言えるように、1日、1日を大切にしてやっていけたらと思います。
フランスに負けたのがめちゃくちゃ悔しかったし、自分は延長後半からしか出られないという事実もめちゃくちゃ悔しかった。その悔しさを忘れずにやっていけたらと思います」と言葉に力を込めた。
世界を経験した若人は、復帰早々に格の違いを見せつけた。チームは現在暫定10位とJ1昇格プレーオフ圏内6位以内を虎視眈々(たんたん)と狙っている。
「全部勝つつもりで。勝つ気しかないので、1戦、1戦を大事にしていけたらと思います」と力強かった。
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次節は26日午後1時5分にアウェイで徳島ヴォルティスと対戦する。U-20W杯を経て頼もしくなった石渡がチームの悲願であるJ1昇格の扉をこじ開ける。
(取材・文 宇田春一)