以前はとにかく内気で、練習や試合が終わったら、そそくさと部屋に戻って籠っている性格だった。

それが、今回のキャンプでは、他クラブのメンバーとも積極的に交流するように変わっていた。久しぶりにベトナム語で思う存分コミュニケーションがとれるのが嬉しかったのか、楽しげに冗談を言い合っている姿が印象的だった。

日本での生活について質問した際、同選手は、

「日本に行った当初は、あらゆることがストレスでした。慣れない生活環境、練習、周囲は知らない人ばかりで…。食事ものどを通らなくて、数週間で4、5kgも瘦せてしまい、栄養サプリに頼る日々でした。今はだいぶ慣れて、食事も問題ありませんし、時間があるときは友人と外食することもあります。強度の高い練習にも慣れて、体重も戻りました」

と語った。

さらに同選手は、

「試合が少ない月には、水戸でプレーしているコン・フォンと一緒に電車で東京に遊びに行っています。横浜から東京までは電車で50分ぐらい。コン・フォンのところからは90分ほどかかります。それから、日本に留学しているベトナム人たちと待ち合わせて、食事したり、買い物したりしています。もう以前のような孤独感はないです。外国人選手や英語が分かる一部の日本人選手としか話せませんが、みんな私をいろいろと助けてくれます」

と続けた。

J2リーグはあと1か月ほどで終了するが、グエン・トゥアン・アインと横浜FCのレンタル契約は来年2月まで残っている。所属元であるホアン・アイン・ザライ(HAGL)のドアン・グエン・ドゥック会長はHAGL復帰を希望している一方で、横浜FC側は残留を希望しているという情報が流れている。

同選手は今後の去就について、

「私のすべきことは、どこのチームにいても、自身のレベルアップとクラブのために全力でプレーすることだけ。横浜FCでは、フィジカルの改善、ボールコントロールの正確さ、球際の激しさなどいろいろなことを学びました。もし残留して来季も横浜FCでプレーすることになっても問題はありません」

と話した。

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