「ガッツポーズ姿」が最近目立つワケ
――そうした中で、5連戦の4試合目となったのがヴィッセル神戸戦でした。あの試合、13分に武藤嘉紀選手のゴールで先制されました。鹿島戦、湘南戦と、2試合連続で逆転勝利を収めていた中でこの試合も先に失点。あの時はどんなことを考えていましたか?
連戦の中で逆転をするにはやはりパワーが必要になります。先制するほうがサッカーはどう考えても勝率が高いですし、常に先に取りたいとは思っています。
疲労や、神戸の名前のある選手たちにちょっと引いてしまったのかなとか、要因は色々あると思いますけど…まあでも、先制はされたくないですね、いつでも(笑)。
――川崎は後半からギアを一気に上げ、レアンドロ・ダミアン選手のPKで同点。そして飲水タイム明けの72分、山根選手のクロスからオウンゴールで逆転弾が生まれました。あの場面、GKのロングボールから、山根選手が結構早いタイミングで初瀬亮選手にアプローチをかけてボールを奪ったように見えたのですが、狙っていたのですか?(動画5分25秒~)
あの場面では、僕が行くのか、ウィングの選手が行くのか、あるいはインサイドハーフの選手が行くのかといういくつかの選択肢がありました。
アキさん(家長)の頭を越えて初瀬選手にボールが入った時、初瀬選手が僕のほうをチラッと見たんです。その時はまだ結構距離があったので、そのタイミングでは動かず、ボールに目が行った瞬間に走り出しました。
初瀬選手はおそらくトラップが大きくなった感覚もなかったと思います。スペースがありましたから。ただ、僕のほうを見ていた時には僕が動いていなかったので、あそこは駆け引きをして、ギリギリのところで優位に立てたかなと思います。
――家長選手からの折り返しを受けて、エリア内に入り込みクロス。ボールはフェルマーレン選手に当たってゴールに吸い込まれました。
アキさんからボールが出た時、ダイレクトで上げることも考えました。ただ相手の戻りがそれほど速くなかったので、もう一つえぐれると思ってボールを運びクロスを入れました。
あそこに上げられると自分が守っている立場でも嫌ですし、様々な選択肢があった中でゴールにつながる選択ができました。本当はレオ(旗手)にしっかり合わせて点を取ってもらいたかったですけど(笑)。