――続く湘南戦は、まさにホームでの劇的弾で大盛り上がりでした。知念慶選手が決めたシーン、奥で山根選手がガッツポーズをしている姿もカメラにチラリと映っていましたよ。

本当ですか(笑)。

※ハイライトでも6分30秒からのシーンでガッツポーズをする山根が一番奥にチラリと映っている。

――山根選手にとって、湘南戦というのもやはり特別な要素として一つありましたか?

そうですね。一緒にやっていた選手が多いですし、移籍してきた身としてはやはり古巣を相手に負けたくはありません。

湘南が良いサッカーをしているのもずっと見ています。実際に対戦して、マジで強かったです。その後の横浜F・マリノス戦も、特に前半は湘南が本当に強くて、あとはゴールだけという状況でした。

僕らの試合も1点やられてしまって、しかも僕のクロス対応のところからでした。自分のパフォーマンス自体が良くなかったですが、リーグの後半戦はとにかく勝利、勝点3が第一です。自分のプレーは二の次でいいくらいの気持ちであの試合はやっていました。

足がつりながらジャンプして、あのヘディングシュートを決めた知念選手は本当に凄いと思います。チームメイトとしてグッとくるものがありました。

――今シーズン、知念選手が苦労してきたところを見てきているわけですものね。

同じポジションに凄い選手が2人いるので、大変だと思います。

でも、彼の能力の高さはおそらく僕らが一番分かっています。あのくらいやってくれるだろうと思っているのですが、それでもあの土壇場で足をつりながらできるというのは凄いなと思いました。

――今季は昨季よりも山根選手のガッツポーズをよく見るような気がします。何か昨季から変わった部分が自身の中であるのですか?

もともと(ガッツポーズを)するほうではあるんです。

正しく伝わるか分からないのですが、昨季は気づいたら2,3点入っているような試合が結構多かったです。どこからでも得点できるチームでしたし、常に3ゴール以上を目指しているなかで、結果としてゴールもたくさん決めることができていました。

本来、この時期の相手はどこもそのチームの目標があります。試合としても緊迫した雰囲気になるので、そういったところも関係していると思います。

もちろん1点は1点で嬉しいですけど、今のほうがやはり1点の“重み”が大きいですし、今季でも序盤戦より後半戦のほうが相手の圧力、プレッシャーが全然違います。絶対に負けられない試合がどのチームも続きますから。

画面からはなかなか伝わりづらいと思いますが、目の前にすると感じるものがたくさんあります。そういうのに触発されている部分は特にこの時期は大きいです。