名指揮官は伝説の名馬のオーナー

アレックス・ファーガソン

所属:引退(マンチェスターユナイテッドなど指揮)

代表的な所有馬:ロックオブジブラルタル

馬主を務めるサッカー関係者として最も有名な人物といえば、サー・アレックス・ファーガソンはその一人だろう。彼の所有馬の1頭であるロックオブジブラルタルは当時の世界記録であるGⅠ7連勝という記録を残し、競馬史に名を残す名スプリンターとなった。

だが、ロックオブジブラルタルは同時に、「最もサッカー界に影響を与えた馬」でもあるかもしれない。本馬を共同所有していたアイルランドの大牧場主ジョン・マグナーは、かつてマンチェスター・ユナイテッドの株の約三割を保有する大株主でもあった。

しかし本馬の種牡馬入りにあたりファーガソンとマグナー氏の間で所有権をめぐり法廷闘争が発生。当時の主将であるロイ・キーンもファーガソンに訴訟を取り下げるよう説得したが、その努力も失敗に終わったようだ。

結果的に両者は和解したものの、マグナー氏はマンチェスター・ユナイテッドの株式を手放し、その株式はグレイザー家により買収された。その後のグレイザー体制のユナイテッドについては、サッカーファンの皆様も知るとおりだろう。

スピードスターは騎手デビューも果たす

マイケル・オーウェン

所属:引退(リヴァプールなど)

代表的な所有馬:ブラウンパンサー

先述のファーガソンと並んでイギリスサッカー界でも屈指の競馬好きと知られるのが元イギリス代表のマイケル・オーウェンだ。

現役時代から馬主としても有名だったオーウェンは、引退後は自身の厩舎「Manor house stable」まで開業しており、自身の生産・調教馬として日本でいう菊花賞にあたるアイルランドのGⅠ・アイリッシュセントレジャーを制したブラウンパンサーを輩出している。

彼は日本の競馬もチェックしているようで、2013年の有馬記念の際には同レースで圧勝した三冠馬オルフェーヴルに対し「What a horse(なんて馬だ)」と投稿している。

また2017年にはロンドンに所在するアスコット競馬場で開催されたチャリティーイベントで騎手デビューも果たした。