中村敬斗
三笘薫が怪我を抱えたまま招集された今大会。世界的ドリブラーの復帰を多くの人が待ちわびていたが、中村敬斗の存在がその時間を長く感じさせなかった。
大会まで1試合1点のペースでゴールを積み重ねていた23歳は、初戦のベトナム戦でいきなり大仕事。前半終了間際に値千金の逆転弾を叩き込み、A代表で54年ぶりとなる「デビューから6試合で6ゴール」を達成した。
あのスーパーゴールのように、中村は強力な武器を持つがゆえにそれを生かすための関係性を作る上手さが光る。左サイドバックを筆頭に周囲に判断を促す余白のあるプレーが特徴だ。
三笘に中村、そしてパリ五輪世代にも三戸舜介と、魅力的なタレントが揃う左サイドはしばらく日本代表の強みとなりそうだ。