今大会のメキシコを率いるミゲル・エレーラ監督はニュージーランドとのプレーオフ前に国内の強豪クルブ・アメリカとの兼任で暫定監督に就任した。
彼は時間が限られていたこともあり、チチャリートら国外組を外し教え子であるアメリカの選手を外国籍の選手を除いてそのまま代表へ呼びプレーオフを乗り切ったが、本大会では欧州で個人の能力に磨きをかけてきた海外組をどう適応させるかが鍵を握る。
それは、国内では5-3-2と表記されるシステムだが実質3バックで両サイドに攻撃型の選手を1人ずつ起き、前線の3-4枚を近い距離に配置。密集と分散を繰り返しパスワークを用いながら切り崩すかつてのメキシコらしい戦いをベースとしているからである。
しかし、先月行われたエクアドル代表との強化試合でチームの舵を握るはずだったチャポことルイス・モンテスが相手選手と衝突により骨折。大会欠場を余儀なくされた。
モンテスはゲームを作りつつ味方にも使われながら得点に絡むメキシコ人らしい選手だが、現在のチームには意外にも代わりがいない。ドス・サントスを1列下げる選択肢もあるが、得点力の高いチチャリートとペラルタの2トップは一方でゲームメイク力が半減するため、新たな悩みどころとなってしまった。