開催国であるフランスのサポーターの声量も流石だった。
特に圧巻だったのは試合前の国歌斉唱だ。
スタッド・ヴェロドロームで行われたアルバニア戦のキックオフ前、スタジアムDJからアナウンスがあると、5万人はいたと思われるサポーターが一斉に「ラ・マルセイエース」を熱唱。その圧倒的な迫力に、最初はブーイングをしていたアルバニアのファンも静かにこれを見守るしかなかった。
あの瞬間、間違いなくスタジアムは一つになり、フランスの選手たちを高揚させた。逆にアルバニアの選手たちは大きなプレッシャーを感じたはずだ。
私はフランスに対して特別思い入れがあるわけではないが、その歌声を耳にし不覚にも涙が溢れてきた。
万人が本気で歌うとこれだけ情熱的なムードになるのだと、心底興奮もした。この時の感動はしばらく忘れることができない。
今挙げたのはあくまで一例にすぎないが、現地にいる各国のサポーターからは日本では感じたことのない迫力や威圧感を感じたのだ。
では、一体何がそうさせているのだろうか?