柿谷 曜一朗(セレッソ大阪→FCバーゼル)

2014年のW杯において直前まで日本代表のセンターフォワードを任されていたのが柿谷曜一郎であった。本大会では途中出場に終わり悔しい思いをしたが、7月にスイスのFCバーゼルへ移籍し約1年半プレーした。

若い頃から“ジーニアス(天才)”と呼ばれ将来を嘱望されてきた柿谷だが、素行面で問題視されており、伸びきれないでいた。

転機となったのは徳島ヴォルティスへのレンタル移籍。2シーズン半に渡りプレーし、副キャプテンとして責任感のある立場を経験したことで一皮向け、セレッソ大阪へ復帰後のブレイクにつながった。

元々、トラップ技術などに定評があったが、2013シーズンにトップ下からフォワードへコンバートされると21得点をマーク。DFラインの駆け引きをし得点を狙うことで得点が増え、技術に加えて得点が取れる選手となり、上述のように日本代表でも最前線で起用された。

ちなみに、スイスのバーゼルでは、マルコ・シュトレラー、ファビアン・フライ(共にスイス代表)らとプレー。

中でもルカ・ズッフィやブリール・エンボロらと仲が良かったようだが、一方で出場機会に恵まれたとはいいがたく、パウロ・ソウザ監督との関係性は「難しかった」と語る。

また後任のウルス・フィッシャー監督はサイドで柿谷を起用したが、こちらはより出場機会を狭めることとなり、「セレッソ大阪復帰」に拍車をかけた。