保有している選手の価値を上げる必要がない

PSGは「選手を売る」クラブではない。オーナーの資金力は明らかに巨大であり、スポンサーにお金を渡して「黙って契約金としてクラブに流してくれ」と迂回投資していたという話まであるほど。

つまり、安く選手を取ってきて、なんとかして価値を上げてやりたい…という意向はない。ダメだなと判断されれば、干してポイしても全然問題ないのだ。

今完全に干されているラビオも、もし他のクラブにいたら間違いなく冬のマーケットで売られていただろう。大幅に値下げしてもだ。あるいは問題があっても起用されている。

ところが干したことでラビオの価値は下がり、さらにタダで出ていく。高い年俸を支払っている選手が何の価値も持たなくなっても構わないのだ。

「なんとかしてこいつを育てないと大損する」というクラブとは違う。人は掃いて捨てるほどいる、そんな場所で育っていくのは至難の業だろう。しかも外国人であり、状況は不利なのだ。

しかし、カタールのオーナーが「投資を制限していく」という報道もある。もし2022年以降を見据えてモナコのような育成クラブに舵を切っていくことがあるならば…最適な場所になる可能性もあるが。