タイトル奪取は名選手たちの一致団結で
――監督としてのマネジメントで1番大変だったエピソードはありますか。
どこのチームもそうだと思うんですけど、鹿島に限らずプロになった選手は個性が強く、自己主張も強い選手が日本人に限らず外国人も多くいます。そういう選手たちを1つの方向に向けるところですね。僕はトレーニングも、試合も選手が気持ち良くプレーしてもらうことを重視していましたので、そこのコントロールが難しかったですね。
――監督としてJ1年間ステージ優勝、ルヴァンカップ優勝、天皇杯優勝と国内タイトルを総なめされました。タイトル奪取の要因を教えてください。
まず選手の中で優勝経験のある選手が多かった点は大きな要因です。あとはもう1点、選手の中で各ポジションのリーダーになる、核となる選手、ある程度経験を積んだ選手が各ポジションにいたことが非常に大きかったと思いますね。
――例えば、鹿島を長く支え続けた小笠原満男さん(現鹿島アカデミーのテクニカル・アドバイザー)でしょうか。
そうですね。後ろからいうと、曽ヶ端準(ユースチームのゴールキーパーコーチ)。センターバックには若いけど、先輩たちにもしっかり自分の意見を伝えることができて軸になる昌子源。そして小笠原満男。プレーで見せてくれる柴崎岳。フォワードは金崎夢生(現J3のFC琉球)。チームのために働いてくれる選手がいたことは1番大きかった。そういう時代だと思いますね。